セラピストによる,セラピストのためのリハビリテーション概説書,待望の改訂版!
セラピストのための概説リハビリテーション第2版
内容
序文
主要目次
わが国の土壌に本格的にリハビリテーションの種が撒かれ半世紀以上の年月の流れの中で,根が張り,幹がしっかり成長し,大輪の花を咲かせるようになった.この間,疾病構造の変化,高齢化などにより骨折やスポーツ外傷などの運動器疾患,脳卒中をはじめとした中枢神経疾患などに加え呼吸器,心臓,腎臓などの内部障害,さらにサルコペニア,廃用症候群,介護予防や疾患・障害の予防のように対象の広がりがみられる.また,疾患の発症から急性期,回復期,生活期のシームレスなリハビリテーションの対応がある.
一方,医学的リハビリテーションで中心的に活躍する理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の養成機関も充実し,専門学校,大学はじめ大学院での教育もなされている.これら将来専門職を目指す学生が,リハビリテーションの学びを開始するに当たり,リハビリテーションの哲学,概念を確固たるものとして自己の中に深く浸透させるとともに,その後の学習内容を概観することが必要とされる.
本書は,このような目的を達成するため,初学者が興味をもって読めるよう,初版より執筆者は第一線の現場で教育・臨床にたずさわっている理学療法士,作業療法士,言語聴覚士を中心とした編成になっている.
さて,初版の上梓から10年弱の年月が経過した.この間の変化・知見などを踏まえ,第2版では,以下に示す主な改訂を行った.①内容の理解が容易なように全体を通じわかりやすい表現に努め,必要に応じ脚注を付した.②リハビリテーション対象分野の充実や最近の変化などにより,初版では十分に触れていなかった教育リハビリテーション,発達障害,リハビリテーション機器のイノベーションの章を追加した.③リハビリテーションチームを構成する各専門職に関する記載内容の統一(役割,独自性など)を図ることで相互比較による専門職種間の相違点・特徴などを浮彫にできることを意図した.また,互いに他職種の内容把握はチームアプローチの必須事項と考え,必要に応じ詳しい記載になっている.④資料を最新のものに変更した.
以上,リハビリテーションの道へ足を踏み入れたリハビリテーション専門職を目指す学生が,本書を活用されリハビリテーションマインドをもった専門職として成長されることを願ってやまない.最後に初版の企画段階から精力的に取り組まれ,日本のリハビリテーションの発展に多大な貢献をされた嶋田智明名誉教授(神戸大学医学部)が道半ばにして逝去された.改めて嶋田先生のご功績に敬意を表するとともにご冥福を祈ります.
平成30 年1 月
天満和人
1.リハビリテーションとは
1.リハビリテーションとは
2.医療,障害に関連した意味でのリハビリテーションの幕開け(アメリカ,日本)
3.リハビリテーション理念に関連した思想
4.障害とは何か? 障がい者をどのように捉えたらよいのだろうか?
5.リハビリテーションの諸相
6.リハビリテーション医学の特徴
2. 疾病と障害構造
1.疾病の分類
2.国際障害分類(ICIDH)
3.国際生活機能分類(ICF)
3.障害を持った人をどう理解し,接するべきか
1.受傷と闘病
2.リハビリテーション
3.スポーツと私
4.社会復帰,転職
5.リハビリテーションスタッフへの提言
4. チームアプローチの意義と問題・展望
1.チーム医療とは?
2.チームアプローチの促進因子および阻害因子
第2部 リハビリテーション専門職の役割と独自性
1. 理学療法士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
2. 作業療法士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
3. 言語聴覚士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
4. 医師
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
5. 看護師
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
6. 義肢装具士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
7. 医療ソーシャルワーカー
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
8. 公認心理師(臨床心理士)
1.誕生・法的背景…
2.誕生から現在までの足跡…
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
9. 介護福祉士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
10. 精神保健福祉士
1.誕生・法的背景
2.誕生から現在までの足跡
3.リハビリテーションにおける役割・特徴・独自性・専門性
4.養成課程
第3部 リハビリテーションの実際
[リハビリテーション医療における評価]
1.目的・意義・重要性・診断と評価はどう違うか
1.評価とは何か? なぜ重要なのか?
2.診断と評価.どこが違う?
[リハビリテーション医療における評価]
2.評価尺度・条件・治療プログラム立案
1.評価尺度
2.評価指標に求められる条件
3.治療プログラムの立案
[リハビリテーション医療の展開]
3.機能・構造障害に対するアプローチ
1.機能・構造障害とは
2.代表的な機能・構造障害
3.機能・構造障害に対するアプローチの実際
[リハビリテーション医療の展開]
4.活動制限に対する評価
1.日常生活活動(ADL)
2.ADL評価
3.ADL評価表
[リハビリテーション医療の展開]
5.活動制限に対するアプローチ
1.アプローチの原則
2.「できる活動」(能力)から「している活動」(実行状況)へ
3.活動を広げていくには
4.「活動」への不安を探る
5.活動を広げるための移動補助具
[リハビリテーション医療の展開]
6.参加制約に対するアプローチ
1.参加および参加制約
2.ICFにおける参加と参加制約
3.ICFにおける参加制約の評価
4.参加制約に対するアプローチの実際
[リハビリテーション医療の展開]
7.病院・施設でのリハビリテーション
1.リハビリテーションの目的
2.リハビリテーションの役割分担
3.リハビリテーションの過程
4.病院でのリハビリテーション
5.施設でのリハビリテーション
6.安全なリハビリテーションの提供のために
7.チームアプローチ…
[リハビリテーション医療の展開]
8.地域リハビリテーション
1.地域リハビリテーションとは何か
2.地域リハビリテーションにおける活動の実際
3.地域リハビリテーションと地域包括ケアシステム
[リハビリテーション医療の展開]
9.教育リハビリテーション
1.教育リハビリテーションとは?
2.特別支援教育とは?
3.障害のある子どもの学校や学級は?
4.指導(訓練)内容は?
5.指導する人は?
6.学校や学級の決定は?
7.特別支援教育を推進する取り組み
8.教育機関との連携における配慮
10.障害をもつ人の心理と専門職としての対応
1.障害をもつ人の心理
2.障害をもつ人の心理理解に役立つ理論
3.基本的対応とセラピストとしての心構え
4.専門職としての対応
5.社会生活と自立を支援する心理的対応
[リハビリテーションの対象疾患]
11.身体障害
1.中枢神経系疾患による障害の構造と基本的アプローチ(ICF例1〜6)
2.骨関節障害による障害の構造と基本的アプローチ(ICF例7〜11)
3.内部障害による障害の構造と基本的アプローチ(ICF例12〜13)
[リハビリテーションの対象疾患]
12.精神障害
1.精神障害とは
2.リハビリテーションの対象となる精神疾患
3.精神障害の構造と基本的なアプローチ
4.意識したい視点
[リハビリテーションの対象疾患]
13.発達障害
1.発達障害領域の障害構造
2.基本的アプローチの考え方
14. 社会資源の活用
1.社会資源に対する理解の必要性
2.社会資源の種類
3.社会資源の利用
15. リハビリテーション機器のイノベーション
1.リハビリテーション機器
2.治療場面におけるリハビリテーション機器
3.介護場面におけるリハビリテーション機器
4.リハビリテーション機器の活用に向けて
16. 関連法規
1.資格を規定する法規
2.医療に関連する法規
3.障害者福祉に関連する法規
索引