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日本の脳神経外科診療のスタンダードを示す!

脳神経外科診療プラクティス  4

神経救急診療の進め方

カバー写真
  • 編集:清水宏明(秋田大学教授)
  • B5判・274頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2404-9
  • 2014年10月発行
定価 16,200 円 (本体 15,000円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

神経系救急疾患はいったん組織障害が起きると不可逆的になりやすく,永続する後遺障害の原因となる.外傷・脳血管障害・各種代謝性疾患等による急性の神経症状の診療は,的確な急性期診療により不可逆的障害を避けることが第一の目標である.受傷(発症)直後の病院前救護,病院の救急外来,救命救急センターをはじめとした急性期病棟といった場面を切り取り,実際の担当医・担当者の思考や動きに沿って,押さえておくべき事項を取り上げた.同時に,それらの理論的背景である病態生理やニューロサイエンスが理解できるようなものを目指した.
☆図版69点,表組99点,カラー写真35点,モノクロ写真46点

序文

 神経系救急疾患はいったん組織障害が起きると不可逆的になりやすく,永続する後遺障害の原因となります.外傷・脳血管障害・各種代謝性疾患などによる急性の神経症状の診療は,的確な急性期診療により不可逆的障害を避けることが第一の目標といえます.
 ガイドラインや臨床研究が確立している領域ではそれらに基づくことが基本であり,up-to-dateな知識が求められます.一方,これらが確立していない領域では,病態生理を理解して理詰めで診断や治療を考えることも必要となります.
 本書のタイトルは「神経救急診療の進め方」としました.受傷(発症)直後の病院前救護,病院の救急外来,救命救急センターをはじめとした急性期病棟といった場面を切り取り,実際の担当医・担当者の思考や動きに沿って,押さえておくべき事項を取り上げました.同時に,それらの理論的背景である病態生理やニューロサイエンスが理解できるようなものを目指しました.
 著者の先生方には,お忙しい中,熱意のこもった玉稿をいただき,意図した以上の内容にしていただきました.この場を借りて心より感謝申し上げます.
 通論的・網羅的な基本的知識はある程度勉強した専門医取得2~3年前から,専門医取得後より実践的理解を深めたいと考える脳神経外科医を主な対象にしていますが,神経系に興味のある救急医や研修医にも役立つものと考えています.
 ちょっとした時間に病棟や医局で開き,実践的情報に加えてその理論的背景のエッセンスに触れることができればと祈念しております.

秋田大学 清水宏明

I. 神経救急診療概括
  【O】神経救急に関わる法的側面
II. 神経救急をめぐる基本的理解
 1.神経救急に必要な生理学・脳循環代謝の知識
  【Column】アスクレピオスの杖
 2.頭蓋内圧調節機構とその病態
 3.急性頭蓋内圧亢進の管理とpitfall
 4.神経救急における呼吸管理
  【O】ACLS,ISLS,JATEC
 5.神経救急における循環管理
 6.神経救急における体液・電解質・栄養管理
 7.神経救急集中治療における感染症管理
  【Column】医学の父ヒポクラテス
 8.神経救急における侵襲に対する生体反応とその管理
  【Column】解剖学の父ヘロフィルス
 9.神経救急における画像診断─CTおよびMRIの使い方─
 10.神経救急におけるモニタリング,neuro-ICU
  【O】神経救急担当医が陥りやすいpitfall
  【O】救急外来におけるclinical prediction/decision rule
 11.神経救急蘇生ガイドライン
  【O】病院前救護の現状と救急医療への提言
  【O】蘇生と蘇生後脳症
  【Column】トーマス・ウィリス
  【O】脳死と脳死下臓器提供
  【O】神経救急と再生医療
  【O】神経救急における高気圧酸素治療
  【O】神経救急における低体温療法
III. 神経外傷
 1.脳外傷における診断・治療の新しい知見とpitfall
  【O】脳機能画像による神経外傷の予後予測
 2.頭部外傷の手術手技
  【O】神経外傷における減圧手術の効果と限界
 3.脊椎脊髄外傷における診断・治療とpitfall
 4.神経外傷後のリハビリテーション,高次脳機能障害への対処
 5.神経外傷を伴う多発外傷と凝固異常への対処─多発外傷合併の頭部外傷の診療・治療─
 6.スポーツによる神経外傷
 7.外傷性頭頸部血管障害
 8.脳神経外傷ガイドラインと日本頭部外傷データバンク
 9.外傷性てんかん
 10.抗血栓療法中の外傷性頭蓋内出血
 11.慢性硬膜下血腫の最新知見
 12.高齢者と小児の神経外傷の特徴
  【Column】生理学の父エラシストラトス
 13.外傷後脳脊髄液漏出症
IV. 外傷以外の神経救急
 1.救急疾患としての頭痛
  【O】緊急対応を必要とする脳腫瘍
 2.救急疾患としてのめまい
 3.意識障害の原因と評価法
  【O】Emergency coma scale
 4.痙攣発作・重積
  【O】見逃しやすいてんかん症候
  【Column】アンブロアズ・パレ
 5.脳血管疾患の救急対応
  【O】周産期の母子神経救急
 6.大動脈解離の神経症状と診断
 7.脊髄の非外傷性救急疾患
 8.神経系感染症の診断と治療─成人例を中心に─
 9.神経・筋疾患の急性症状
  【Column】イエス,ケルスス
 10.代謝・栄養障害に伴う脳症
  【O】精神科的救急病態への対応
  【Column】ウィリアム・ハーヴィ
 11.薬剤の神経系副作用
  【Column】ガレノス
 12.小児神経救急における留意点
 13.高齢者救急診療における留意点
  【O】災害時の神経救急
  【O】神経救急におけるヘリコプターの役割
  【O】私の神経救急診療─脳神経外科の立場から─
  【O】私の神経救急診療─神経内科の立場から─
  【O】私の神経救急診療─救急医の立場から─
  【Column】 レオナルド・ダ・ヴィンチ,ミケランジェロ ,アンドレアス・ヴェサリウス
  【O】神経救急における終末期医療─エンドオブライフ・ケアの視点で考える─
  【Column】ヘルマン・ブールハーフェ
索引

*【O】:One point advice