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日本自律神経学会によるスタンダード

自律神経機能検査第5版

カバー写真
  • 編集:日本自律神経学会
  • B5判・508頁
  • ISBN 978-4-8306-1543-6
  • 2015年10月発行
定価 14,040 円 (本体 13,000円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

日本自律神経学会編集による自律神経機能検査法のスタンダード解説書の最新版.本書の構成として,総論において自律神経学の基本を,各論において「原理・目的」,「方法」,「基準値・判定」,「適応と禁忌」という小見出しを立てて各自律神経機能検査法の実際を解説している.なお,この第5版より,各項目の冒頭でその項目の要点を簡単に概説し,読者の利便性を図った.神経内科医だけでなく,臨床検査技師にもおすすめの一冊.
☆図版245点,カラー写真75点,モノクロ写真112点

第5版 序

 日本自律神経学会編「自律神経機能検査」は,1992年に第1版を刊行して以来,第2版(1995年),第3版(2000年),第4版(2007年)と版を重ねてきたが,ここに全面改訂して第5版を刊行することになった.
 第4版までの刊行の経緯は,日本自律神経学会の機関誌「自律神経」46巻p.445-451(2009年)に掲載してあるが,もともとは理事長(当時)の故・宇尾野公義先生(2015年6月2日ご逝去)の要請で,自律神経機能検査法の基準化を目的として発刊された書物である.第3版からは,自律神経学の教科書としても利用できるよう,検査法以前の基礎的事項を扱う総論を設けて現在に至っている.本書は日本自律神経学会の責任で編集しているので,第1版以来,記述の客観性を担保するため,項目ごとに2人ずつの専門家による査読制を採用しており,本書の記述は日本自律神経学会の公式見解と考えて頂いて構わない.
 第5版の編集を担当する新メンバーの自律神経機能検査法委員会は,2011年7月に発足した.編集を円滑に進めるため,朝比奈正人委員と榊原隆次委員のお二人に章立ての原案作成をお願いし,委員会の討議で修正・項目追加を行った.その結果,第5版では各論においても新たにそれぞれの単元の冒頭にオーバービューが記述され,過去の版より格段に利用しやすい体裁に仕上がったと自負しているが,はたして読者諸兄姉のご感想はいかがであろうか.朝比奈委員と榊原委員には多数の項目も執筆して頂いており,第5版の刊行はお二人のご尽力によるところが決定的に大きいことを申し添えたい.自律神経機能検査の保険収載にご尽力頂いている日本自律神経学会・保険委員会(荒木信夫委員長)の先生方にも感謝申し上げたい.同委員会のご尽力で,2012年にhead-up tilt試験,2013年に全身性温熱性発汗試験が保健収載され,さらにいくつかの他の検査についても厚生労働省と折衝中である.保険点数が低いとはいえ,自律神経機能検査が保険収載されたことは社会的に認知されたことを意味しており,自律神経機能検査法委員会としても喜ばしい限りである.
 最後に,それほど収益が見込めないと思われる本書の継続的刊行に深いご理解を賜っている(株)文光堂社長の五十嵐正雄氏,多くの無理な注文をこころよくお聞き届け頂き,4年間という短い準備期間で刊行を果たして下さった本書担当の佐藤真二氏に心から感謝申し上げる次第である.
本書を故・宇尾野公義名誉理事長の霊前に捧げる.

2015年8月
日本自律神経学会・自律神経機能検査法委員会
委 員 長 田村直俊
副委員長 岩瀬 敏
実務小委員会 朝比奈正人,榊原隆次
委    員 内田さえ,大林光念,小野弓絵,黒澤美枝子,仙波恵美子,谷山紘太郎,原 直人,間野忠明,宮本智之,
山元敏正(五十音順)

総  論
A.自律神経機能検査概説
 1.自律神経機能検査の意義
 2.自律神経機能検査の歴史
B.自律神経の解剖・機能・薬理
 1.中枢自律神経系の機能解剖学
 2.末梢自律神経系の機能解剖学
 3.自律神経系の神経伝達物質
 4.自律神経系の受容体
 5.自律神経反射(内臓-内臓反射)
 6.自律神経反射(体性-内臓反射)
 7.脳循環の自動調節機能
C.自律神経と体内・体外環境
 1.発達と自律神経
 2.加齢と自律神経
 3.月経・閉経と自律神経
 4.睡眠・日内変動と自律神経
 5.心理的ストレスと自律神経
 6.運動と自律神経 運動による自律神経の変化
 7.重力と自律神経
 8.水圧と自律神経
 9.低酸素環境(高地)と自律神経
D.その他
 1.代表的な自律神経疾患
 2.検査室のクオリティコントロール
各  論
A.心・循環系
 1.心・脳循環系自律神経機能検査レビュー
 2.心・脳循環検査機器
  a 血圧の観血的・非観血的連続測定機器
  b 心拍出量(CO)モニタリング
  c 脈波検査
  d 脳血流SPECT・PET
  e functional MRI
  f 経頭蓋超音波ドップラー血流法による脳循環の評価
  g 頸動脈エコー
  h 近赤外分光法(脳循環)
  i 近赤外分光法(筋血流)
 3.head-up tilt試験および起立試験-起立性低血圧の評価
 4.神経調節性失神・起立不耐症の評価のためのhead-up tilt試験
   循環動態とカテコ-ルアミン・内分泌動態
 5.古典的血行力学負荷手技
 6.圧受容器感受性検査
 7.食事負荷試験
 8.運動負荷試験
 9.下半身陰圧負荷試験
 10.排尿・排便時血圧測定
 11.24時間血圧・心拍測定
 12.血圧変動のスペクトル解析
 13.短時間心電図R-R間隔変動
 14.24時間心電図R-R間隔変動:Time-domain & frequency-domain
 15.起立時超早期脈拍変動
 16.マイクロニューログラフィ(微小神経電図法)
 17.MIBG心筋シンチグラフィ
 18.カテコ-ルアミンと代謝産物
 19.ノルアドレナリンspillover
 20.ノルアドレナリン静注試験
 21.イソプロテレノール静注試験
 22.クロニジン試験
 23.受容体検査
B.皮膚
 1.皮膚自律神経機能検査レビュー
 2.皮膚自律神経機能検査機器
 3.温熱性発汗試験
 4.薬物発汗誘発試験
 5.定量的軸索反射性発汗試験
 6.交感神経性皮膚反応/交感神経性発汗反応
 7.光コヒーレンストモグラフィ
 8.交感神経性皮膚血流反応/皮膚血管運動反射
 9.氷水浸漬試験
 10.冷水負荷サーモグラフィ
 11.局所加温時皮膚血管拡張反応
 12.虚血再灌流時皮膚血管拡張反応;血管内皮機能検査
 13.汗腺と皮膚の生検
C.膀胱・性機能系
 1.膀胱・性機能検査レビュー
 2.膀胱・性機能検査機器
 3.ウロダイナミクス
 4.膀胱尿道造影(ビデオウロダイナミクスを含めて)
 5.外肛門括約筋筋電図
 6.ベサコリン・ノルアドレナリン負荷試験
 7.下部尿路支配神経の磁気刺激検査
 8.排尿障害と脳画像
 9.性機能検査
 10.性機能障害と脳画像
D.消化管系
 1.消化管系自律神経機能検査レビュー
 2.消化管ホルモン
 3.唾液検査
 4.嚥下機能検査
 5.胃排出機能検査
 6.胃電図検査
 7.胃液検査,胃分泌能検査
 8.排便機能検査
 9.腸音図
 10.バロスタット検査
 11.消化管障害と脳画像
 12.消化管生検(手術材料検索を含む)
E.呼吸器系
 1.呼吸器系自律神経機能検査レビュー
 2.睡眠ポリグラフ検査
 3.喉頭機能検査(喉頭内視鏡)
 4.喉頭筋電図
 5.換気応答検査
 6.β刺激薬・アセチルコリン負荷試験
F.眼球系
 1.眼科領域自律神経機能検査レビュー
 2.涙液検査
 3.瞳孔機能検査
 4.薬物点眼試験
 5.調節機能検査
 6.眼球結膜・網膜血管検査
G.その他
 1.抗ganglionicアセチルコリン受容体抗体検査
 2.遺伝子検査
 3.腓腹神経生検
付録
 1.自律神経質問表など
 2.総合的自律神経機能評価
索 引