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クリニカルリーズニング能力の習得は,徒手理学療法の技術向上への最短ルート!臨床家の問題解決過程を系統的な思考過程としてとらえる実践テキスト!!

ケースで学ぶ徒手理学療法クリニカルリーズニング

カバー写真
  • 編集:藤縄 理(埼玉県立大学教授)
  • 編集協力:林   寛(日本運動器徒手理学療法学会副会長)
  •       岩貞吉寛(国際マッケンジー協会日本支部支部長)
  • B5判・350頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-4558-7
  • 2017年5月発行
定価 6,264 円 (本体 5,800円 + 税)
あり
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※電子版の購入方法は,各販売サイトにてご確認ください.

内容

序文

主要目次

国際的に通用する水準の徒手理学療法を解説した実践テキスト.総論では,各体系の基本原理・代表的手技について症例を提示して簡潔にまとめられている.各論では部位別に症例の典型的な機能障害に対する評価治療手技とクリニカルリーズニングが解説されている.それぞれの症例はSOAP形式に沿って記述され,経験豊富な臨床家のクリニカルリーズニングが各段階ごとに詳細に解説されている.さらなる技術の向上を求める臨床家必読の一冊.

序 文

 クリニカルリーズニング(臨床推論)という用語が,理学療法の中で使われ出してかなりの年月が経っています.私の知る限り,1994年に徒手理学療法の分野で著名な南オーストラリア大学のGeoffrey D.Maitland氏の下で学び,同大学大学院で教員をしているMark A. Jones氏を日本に招待して技術講習会を開催したときが最初だと思います.Australian Approachによる評価・治療の理論と実技を教えるなかで,クリニカルリーズニングを紹介していました.内容は,経験のある臨床家が無意識で行っている問題解決過程を系統的な思考過程としてとらえ,徒手理学療法においてケースの問題点をいかに系統的に推論していくか,それをどのように初学者に教えていくかということでした.その後Jones氏は何回も日本に来てAustralian Approachを教えるとともに,教育者向けにクリニカルリーズニングのコースも行いました.
 自らの経験としては,1980年に理学療法士になり,1984〜1986年にアメリカのピッツバーグ大学大学院修士課程でスポーツ理学療法と整形理学療法を研修しました.帰国後,教員をしながら臨床やスポーツ現場でのコンディショニングを続けていて,徒手理学療法の重要性と自分の未熟さを感じました.そのため,Kaltenborn-Evjenth Concept,Paris Concept,McKenzie Method,Australian Approach,David Butler氏のNeuromobilisation,Mulligan Conceptなどを学んできました.私の授業や講習会では必ず症例の評価治療を供覧し,その過程におけるクリニカルリーズニングを説明しています.そこで感じてきたことは,若い理学療法士の皆さんが系統だったクリニカルリーズニングの指導を受けていないと言うことです.
 このたび,国際水準の徒手理学療法のコースで研鑽し,臨床で実践している理学療法士の皆さんにお願いして,症例に対するクリニカルリーズニングについて出版することができました.編集協力者として林寛氏にはKaltenborn-Evjenth Concept,岩貞吉寛氏にはMcKenzie Methodの著者を推薦していただき,監修もお願いしました.それ以外の体系については,藤縄が日頃から一緒に徒手理学療法を研鑽している方々に執筆していただきました.
 本書は,徒手理学療法を研鑽している皆さんがクリニカルリーズニングについて理解を深め,実践で応用するための指標になると信じております.最後に,本書を出版するにあたり,文光堂の中村晴彦氏をはじめとする多くの皆様に大変お世話になりました.ここにご報告するとともに深謝いたします. 

2017年5月
藤縄 理

第I部 総 論
  1.徒手理学療法の体系
  2.徒手理学療法におけるクリニカルリーズニング
  3.Kaltenborn-Evjenth concept
  4.Australian approach
  5.McKenzie method
  6.Mulligan concept
  7.Schroth method
  8.神経系モビライゼーション
  9.筋と筋膜に対するアプローチ
  10.徒手理学療法のエビデンス
第II部 各 論
 A 頭部および頚椎の評価と治療
  1.頚椎捻挫(むち打ち症)
  2.頚椎椎間板症
  3.頚椎椎間板ヘルニア
  4.変形性頚椎症
  5.頚性頭痛
  6.顎関節機能障害
 B 胸椎・肋骨と腰椎の評価と治療
  1.胸椎由来の背部痛
  2.肋椎関節由来の胸背部痛
  3.骨粗鬆症による胸腰椎圧迫骨折後の腰背部痛
  4.腰椎椎間板ヘルニア
  5.下肢の神経症状を伴う変形性腰椎症
  6.腰椎椎間関節捻挫,椎間関節機能障害
  7.筋筋膜性腰痛
  8.腰椎分離すべり症による腰痛
 C 肩甲帯・上肢の評価と治療
  1.肩関節周囲炎
  2.腱板損傷
  3.肩関節インピンジメント症候群
  4.関節唇損傷(SLAP lesions)
  5.肩関節多方向性不安定症と肩甲骨の運動異常
  6.胸鎖関節損傷
  7.テニス肘
  8.野球肘
  9.橈骨遠位端骨折
  10.三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷を含む手根手指の障害
  11.上肢の絞扼性神経障害
 D 骨盤帯・下肢の評価と治療
  1.仙腸関節機能異常
  2.変形性股関節症
  3.鼡径部痛
  4.股関節唇損傷
  5.変形性膝関節症
  6.ジャンパー膝
  7.半月板損傷
  8.膝蓋大腿関節症/骨軟骨炎
  9.シンスプリント
  10.コンパートメント症候群
  11.足関節内反捻挫
  12.外反母趾・足底腱膜炎を含む足部の障害
  13.下肢の絞扼性神経障害
索 引