TOPページへ

耳鼻咽喉科領域の疾患が一目でわかる!

目でみる耳鼻咽喉科疾患

  • 編集:池田勝久(順天堂大学教授)
  • AB判・260頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-3329-4
  • 2017年5月15日発行
定価 6,600 円 (本体 6,000円 + 税10%)
あり
在庫
電子版販売サイト

上記の電子版販売サイトのボタンをクリックすると,外部のサイトに移動します.電子版の購入方法は各販売サイトにてご確認ください.

内容

序文

主要目次

本書の読者対象は,耳鼻科およびそれに関する分野の医療従事者である.耳鼻科領域の疾患は,解剖が非常に複雑なせいもあって,専門家以外にはなかなか理解できない.本書では非常にわかりやすいイラストと明確な写真で,この領域の疾患が一目で理解できるよう工夫されている.また,医者が患者さんに病気を説明する時,この本を見せながら話すと,非常に理解が容易となる.
序 文

 ようやく「目でみる耳鼻咽喉科疾患」を上梓することができました.小生が文光堂と関わったのは2000年10月に創刊した「耳鼻咽喉科診療プラクティス」の編者として参画したのが始まりでした.当時は東北大学医学部助教授でしたが,縁があって2003年11月から文光堂と同じ所在地の本郷にある順天堂大学に赴任しました.「耳鼻咽喉科診療プラクティス」の編集は2004年10月発行が最終巻となりましたが,代わりに「目でみる耳鼻咽喉科疾患」の編集の相談を受けました.
 文光堂から出版されている「目でみる」シリーズの特徴はカラー写真,カラフルなイラスト,フローチャートによる解説を豊富に活用して,一目瞭然とわかりやすく構成することにあります.本書の構成の立案に着手した2004年初頭より,多くの先生に執筆を引き受けて頂き,心より感謝申し上げます.形として表現しにくい症状や機能的な疾患項目をイラスト化することに難渋し,編集を頓挫する期間もありましたが,最新知見も取り入れるために何度も校正したこともあり,足掛け13年間で完成することとなりました.
 「目でみる耳鼻咽喉科疾患」の編集の趣旨は,従来の耳鼻咽喉科の医学専門書と家庭医学書の間を取り持つ位置付けとなる書籍を作り出すことにあります.医学専門書は医学に関する基礎知識を持っていることが内容の理解には必須で,一般の読者には受け入れがたいのが現状です.一方,家庭医学書では耳鼻咽喉科領域の内容は断片的な記載が多く, 病気についての具体的な内容を求めている読者には物足りないと思われます.本書は耳鼻咽喉科の病気の症状や疾患の診断・治療を一般の読者向けに具体的に分かりやすい内容で提示しております.また研修医や耳鼻咽喉科の専攻医,看護師や臨床検査技師等のコメディカルの従事者の方々の要求に応える耳鼻咽喉科の専門書にもなっております.さらに,本書は医師が患者さんに耳鼻咽喉科の病気について分かりやすく説明するための資料としても活用することができます.
 本書の出版にあたり資料収集,図表の原案作成,編集会議などにご尽力頂いた文光堂編集企画部の嵩恭子氏,清水俊哉氏,大森陽子氏(旧姓:宮﨑)に感謝申し上げます.本書が多くの読者の皆様に役に立てることができれば,編者として望外の喜びです.

2017年4月  茶崖を見下ろして
順天堂大学医学部耳鼻咽喉科学講座主任教授  池田 勝久
第1部 症状から診断へ
 1. 聴覚障害
 2. 耳鳴り
 3. 耳痛
 4. 耳漏
 5. 耳閉感
 6. めまい
 7. 鼻出血
 8. 鼻閉
 9. 鼻汁
 10. 視力障害
 11. 眼球突出・陥凹
 12. 嗅覚障害
 13. 味覚障害
 14. 歯痛
 15. 口臭
 16. よだれ
 17. 舌の異常
 18. 開口障害・咀嚼障害
 19. 嚥下障害
 20. 口腔内乾燥
 21. 咽頭痛
 22. のどの違和感
 23. 咳・喀痰・血痰・喀血
 24. 構音障害
 25. 音声障害
 26. 言語発達障害
 27. 呼吸困難
 28. いびき
 29. しゃっくり
 30. 顔面・頸部腫脹
 31. 耳・鼻・口・のどのかゆみ
第2部 疾患編
 1. 外耳道異物
 2. 耳の外傷
 3. 先天性耳瘻孔
 4. 耳介奇形・外耳道閉鎖症
 5. 耳垢・耳垢栓塞
 6. 外耳道湿疹
 7. 中耳炎
 8. 真珠腫性中耳炎
 9. 耳管狭窄・開放症
 10.耳硬化症
 11.音響外傷・騒音性難聴
 12.老人性難聴
 13. 乳幼児の難聴
 14. ウイルス性難聴
 15. 突発性難聴
 16. 薬物性難聴
 17. 聴神経腫瘍
 18. 良性発作性頭位めまい症
 19. Ménière病
 20. 動揺病・乗り物酔い
 21. 椎骨脳底動脈循環不全によるめまい
 22. 顔面神経麻痺・顔面痙攣・眼瞼痙攣
 23. 鼻癤・面疔
 24. 鼻腔異物
 25. アレルギー性鼻炎
 26. 花粉症
 27. 慢性鼻炎
 28. 鼻茸・鼻ポリープ
 29. 急性鼻副鼻腔炎
 30. 慢性鼻副鼻腔炎
 31. 好酸球性副鼻腔炎
 32. 副鼻腔嚢胞
 33. 鼻骨骨折
 34. 眼窩吹きぬけ骨折
 35. 顔面外傷
 36. 歯肉炎・歯周炎
 37. 口内炎
 38. 口腔・咽頭外傷
 39. 口蓋・咽頭扁桃肥大
 40. 急性扁桃炎
 41. 慢性扁桃炎
 42. 扁桃周囲炎・周囲膿瘍
 43. 唾液腺炎
 44. 唾石
 45. 特殊な咽頭炎
 46. 喉頭外傷
 47. 声帯ポリープ・声帯結節
 48. 反回神経麻痺
 49. 急性喉頭炎・急性喉頭蓋炎
 50. 喉頭肉芽腫
 51. 胃食道逆流症(GERD)
 52. 気道・食道異物
 53. 睡眠時無呼吸症候群
 54. 顔面膿痂疹(とびひ)
 55. 帯状疱疹・Ramsay Hunt症候群
 56. 頸部リンパ節炎
 57. 頸部膿瘍
 58. 正中頸嚢胞
 59. 側頸嚢胞
 60. 頭頸部癌:1)副鼻腔癌
 61. 頭頸部癌:2)口腔癌・舌癌
 62. 頭頸部癌:3)喉頭癌
 63. 頭頸部癌:4)下咽頭癌
 64. 頭頸部癌:5)甲状腺癌
 65. 頭頸部癌:6)頸部リンパ節転移
 66. 頭頸部癌:7)最近の診断・治療の進歩
 67. 頭頸部癌:8)放射線治療
 68. 頭頸部癌:9)薬物療法
 69. 頭頸部癌:10)癌疼痛対策
 70. 咽喉頭異常感[症]
第3部 リハビリテーション・介護医療編
 1. 補聴器
 2. 人工中耳・人工内耳
 3. 耳鳴りの治療
 4. 平衡訓練
 5. 顔面神経麻痺のリハビリテーション
 6. 嚥下訓練
 7. 発声訓練
 8. 構音訓練
 9. 吃音の訓練
 10. 失語症のリハビリテーション
 11. 気管切開術とその管理
● 付録
 1. 薬物
 2. 難聴のスクリーニング
 3. 3歳児健診・学校検診
 4. 健康診断
 5. 身体障害者の福祉支援
 6. 労働者災害補償保険
 7. 耳鼻科領域における難病医療費助成制度
索引