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内科医・検査技師必見!血管エコーと病態の知識を結び,もう一歩進んだ理解へ!!

症候別に学ぶ 血管エコーのアプローチ法

検査オーダーからエコーレポートまで

  • 編集:濱口浩敏(北播磨総合医療センター脳神経内科部長)
  • 編集 久保田義則(松尾クリニック検査部長)
  • B5判・216頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-3762-9
  • 2021年2月25日発行
定価 6,600 円 (本体 6,000円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

血管エコーを依頼したいけれど,何を目的とする?血管エコーの依頼があったけれど,結果をどう報告したらよい?検査手技の本は沢山あるけれど,エコーと病態の知識が結びつかない……そんな不安に答える一冊.脈管疾患と血管エコーに精通したエキスパートの医師と技師がタッグを組み,症候別に,依頼の仕方から検査手順,レポートの書き方・読み方まで流れに沿って解説.血管エコーと病態の知識を結び,さらに深い理解へと導くテキスト.
序 文

 血管エコーは,頸動脈,下肢静脈を中心に,広く活用されているエコー領域の一つとなっています.一方で,心エコー,腹部エコー,乳腺エコー,甲状腺エコーなどとは違い,さまざまな診療科からの依頼があり,また,全身血管を観察する必要があるため,それぞれの血管領域で特徴的な検査法,評価法を勉強する必要があります.血管エコーを勉強する際にはいろいろな書籍,学会,研究会,講習会などで学ぶことになりますが,現在存在する血管エコー関連の書籍は,ほとんどが検査手技に特化しており,臨床的な視点から血管エコーを解説した書籍はありません.
 本書では,普段よく遭遇する症候について,考えられる代表的な病態あるいは疾患を提示し,その病態(疾患)全般について解説いたします.それとともに,診断に必要な血管エコーの計測手順,病態(特に血管疾患)に特徴的なエコー画像の提示,また,その画像を描出するための手技・工夫,他の画像診断(CT,MRI,血管造影など)と血管エコーがどのように関係するか,などを系統立てて解説いたします.
 特徴としては,脈管疾患,血管エコーに精通した医師とベテラン技師がペアとなり,日常でよく遭遇する病態(疾患)について,それぞれの立場から解説をお願いしています.医師には病態(疾患)の解説,他のモダリティを含めた診断結果,その後の治療方針などを記載していただいております.また,ベテラン技師にはその病態(特に血管疾患)に特徴的な血管エコー画像所見および,検査手順,明瞭に描出するコツ,模範的なレポートの記載方法などについて解説いただいております.「普段遭遇する病態(疾患)に対してどのように検査を進めていけばいいのか?」「血管エコーを依頼したいけれど何を目的とすればいいのか?」「血管エコーの依頼があったけれど結果をどう報告しよう?」「エコーレポートはどうすればいいのか?」といった疑問に対する答えとなるような内容を提示したいと思います.
 本書の記載にあたっては,脈管関連の専門医と血管診療技師(CVT)および超音波検査士(血管領域)の資格を有している血管領域のエキスパート技師が,自身の経験をもとに工夫を凝らせて作成いたしました.病態の理解,血管エコーの検査方法,レポートの書き方まで系統的な手順を学び,典型的な画像を理解することで,通常検査の質的向上につながります.本書を読んでいただき,ぜひベテランの考え方を学んでいただきたいと思います.

2021年2月
濱口 浩敏
久保田義則
Part. Ⅰ 血管エコーの基礎知識を学ぶ
 1 血管エコーの基礎知識
 2 血管エコー標準的評価法に準拠したスクリーニング手順
  ①頸動脈エコー
  ②下肢静脈エコー
  ③大動脈・下肢動脈エコー
  ④腎動脈エコー
  ⑤シャントエコー
 3 血管エコー領域で知っておきたいその他の検査法
 4 血管エコーで注意したいアーチファクト
 5 エコーレポートの書き方

Part. Ⅱ 症候別 血管疾患診断へのアプローチ法を学ぶ
 1 意識障害を認めたとき
 2 上肢動脈血圧の左右差を認めたとき
 3 胸痛・腹痛を認めたとき
 4 下肢痛・しびれを認めたとき
 5 むくみを認めたとき
 6 発熱を認めたとき

Part. Ⅲ 代表的疾患における血管エコーの役割
 1 内頸動脈狭窄症に対する周術期管理
 2 深部静脈血栓症の経過観察
 3 腹部大動脈瘤におけるステントグラフト挿入術後のエンドリーク評価
 4 末梢動脈疾患の閉塞部位,側副路血行評価
 5 腎動脈エコーによる二次性高血圧の鑑別ポイント
 6 シャント合併症における超音波の役割

索引

[COLUMN]
 内頸動脈狭窄に対するAcT ratio
 末梢動脈でみられる血管炎における超音波所見
 腹部大動脈瘤の瘤径計測