「Dr.長澤に聞く」第2弾!尿蛋白とアルブミン尿が超大事!「安い・早い」尿検査を腎臓診療の武器にしよう
新刊安い!早い!検尿のススメ
腎臓診療に役立つ 尿検査の使い方
内容
序文
主要目次
・臨床上超重要な「尿蛋白」と「アルブミン尿」の捉え方に加え,尿電解質や尿沈渣まで丁寧に解説.
・一般臨床医が悩みがちな18のシチュエーションにおける尿検査のみかた,疾患へのアプローチをDr.長澤と一緒に読み解こう!
・一般内科医・腎臓専門医のみならず,尿検査を取り扱う臨床検査技師にも役立つ情報満載.
地味な尿検査を強い武器に変え,患者へ還元できる確かな実践力を養う珠玉の一冊です.
腎臓内科の長澤 将(ながさわたすく)です.この度は文光堂より『安い!早い!検尿のススメ 腎臓診療に役立つ尿検査の使い方』を上梓することができました.
腎臓内科医として書きたいテーマはいくつもあるのですが,その中でも尿検査の本を出したい,というのはずいぶん前から温めていた想いでした.ただ,尿検査というテーマは地味なほうに分類されやすいのか,企画としてなかなか前に進まず,気がつけば,他のテーマで20冊を書き上げていました.今回,文光堂さんからお声がけいただき,ようやく長年温めていた場所に辿り着けた,というのが正直な感想です.
尿検査は,早くて,安くて,しかも患者に負担が少ない.こんなに条件のそろった検査は,ほかにそう多くありません.それでいて,丁寧に読み解けば,腎臓だけでなく全身のさまざまな情報が立ち上がってきます.「尿検査をオーダーしたものの,何をどう見ればよいかいまひとつわからない」─そんな先生方に,本書をぜひ手にとっていただきたいと思っています.
そしてもう一つ,本書には実は隠れた読者層を想定しています.毎日,尿検体と向き合ってくださっている臨床検査技師の方々です.日々の地道な作業が,私たち腎臓内科医の臨床判断をどれだけ支えているか─この本を読んでいただくと,その手触りが伝わるのではないかと思います.皆さんの努力は,確かに臨床の現場で生きています.
最後になりましたが,本書を執筆するにあたりお声がけくださり,企画・編集を担当いただいた編集部の大嶋様,黒添様,丁寧に校正にお付き合いいただいた笹川様にこの場を借りて感謝を申し上げます.また,日々の臨床のなかで尿検体と真摯に向き合ってくださっている検査技師の皆さん,腎臓内科の同僚・スタッフの皆さんにも,あらためて御礼を申し上げます.
本書が皆様を通して,患者に還元されることを期待しております.
2026年初夏
長澤 将
01 安い,早い!尿検査
A 尿蛋白
02 尿蛋白の重要性
03 スポット尿と蓄尿どっちが良い?
04 尿蛋白のゆらぎ(食事編)
05 尿蛋白のゆらぎ(姿勢・運動編)
B アルブミン尿
06 アルブミン尿は重要なターゲット
07 アルブミン尿を測った日本の研究①
08 アルブミン尿を測った日本の研究②
09 アルブミン尿を減らす戦略(SGLT2阻害薬)
10 アルブミン尿を減らす戦略(MRA)
第2章 尿電解質 総論
01 尿電解質 総論1
02 尿電解質 総論2
A ナトリウム(Na)
03 Naの恒常性
04 低Na血症の捉え方(水中毒)
05 低Na血症の捉え方(低張性脱水)
06 低Na血症の捉え方(SIADH)
07 低Na血症の捉え方(体液量過剰,肝硬変,心不全)
B カリウム(K)
08 カリウム総論
09 カリウム総論(尿との関係)
10 カリウム総論(尿中Kが役立つとき)
11 低K血症 血清K ↓⇒尿中K ↓(摂取不足)
12 低K血症 尿中K ↑⇒血清K ↓(アルドステロンの関与)
13 低K血症 尿中K ↑⇒血清K ↓(腎臓からの排泄,その前に尿細管性アシドーシス)
14 低K血症 尿中K ↑⇒血清K ↓(尿細管性アシドーシスの鑑別)
C カルシウム(Ca)・リン(P)
15 高Ca血症
16 低P血症
第3章 尿沈渣 総論
01 健診で尿潜血を指摘された患者にまず行うこと
02 腎炎っぽい尿沈渣,腎炎っぽくない尿沈渣
03 円柱について
04 硝子円柱
05 顆粒円柱,ろう状円柱,上皮円柱
06 尿細管上皮
07 尿沈渣って腎臓由来の細胞しか見えないの?
08 結晶成分
09 薬剤性の結晶
10 マルベリー小体の話
第4章 症例編
01 非専門医の到達目標(顕性アルブミン尿)
02 肥満を伴うIgA腎症(GLP-1RAの立ち位置)
03 腎炎 or not 腎炎,それが問題だ
04 片腎の検尿異常
05 顕微鏡的血尿のみのときにはどうする?
06 BMI=50の検尿異常
07 腎生検が極めて困難なネフローゼ症候群
08 検尿異常を指摘された留学生
09 自然寛解したIgA腎症
10 合併症から判明したネフローゼ
11 自然軽快したネフローゼ症候群
12 尿沈渣が手がかりになる疾患
13 尿沈渣を見ても悩ましい症例
14 難治性ネフローゼ
15 検尿異常が目立たないAKI
16 低Na血症
17 低K血症
18 高Ca血症
コラム
尿蛋白の測定法
血糖コントロールで腎症を減らせるか?
低血糖を避けることは超重要
結局は総合的な介入が重要
IgA腎症でも血尿を消すまで治療するか?
青色の尿
緑色の尿
黒色の尿
Coffee Break
危・毒・劇
2026年アルブミン尿,また見送り
470の美術館
ジャズと落語と映画
仕事術と呼ばれて
旬と土地
索引