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呼吸の動きをイラストで理解!呼吸の生理も病気もなっとくできる

なっとく解剖生理学  3

ぐるぐる回る呼吸器

カバー写真
  • 著:五十嵐 雅(総泉病院)
  • B5判・288頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-0039-5
  • 2014年6月発行
定価 3,780 円 (本体 3,500円 + 税)
あり
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電子版販売サイト

※電子版の購入方法は,各販売サイトにてご確認ください.

内容

序文

主要目次

親しみやすく解りやすい著者オリジナルのイラストを豊富に用いて,講義形式で解剖生理学を伝えるシリーズ.従来の医学用語の暗記による理解を超えて,人体の本質をビジュアルに理解ができる内容となっている.医師,看護師,薬剤師などの医療職を目指す学生から第一線で活躍する現役の医療者まで,人体を「なっとく」できる内容が満載.

【第3巻の概要】
第3巻では呼吸器の機能と構造を豊富なイラストで丁寧に解説.目で見ることが出来ない酸素や二酸化炭素の『動き』が様々なイラストで表現されており,読者が呼吸の本質をイメージしやすい構成となっている.読者が自身の体に触れたり,身近なものに例えたりするなど,医学用語の暗記に頼るのではなく,ビジュアルかつリアルに呼吸器の生理から病気までを理解できるための工夫が盛り込まれている.
☆イラスト・線画102点

さあ,ぐるぐる回る呼吸器を眺めにいこう

空気は目に見えない.
いつも周りにあるのに,意識することもない.あって当たり前の存在,それが空気だ.
では,1分間だけ息を止めてみよう….どうかな?
一気に苦しみが押し寄せてくるでしょ.空気の大切さが,実感できる瞬間だ.

でも,どうして苦しくなるのだろう?
体に酸素が足りなくなるから….
体に二酸化炭素がたまるから….
そこらへんまでは,なんとなく解る.
でも,「酸素や二酸化炭素がどう動くのか」,まではイメージできない.ここが,呼吸器学習の難しさだ.

そこで,なっとく解剖生理学では,酸素や二酸化炭素の移動を全てイラストにした.
・吸い込んだ空気の酸素が,血液に移動して,細胞まで移動する動き
・細胞で発生した二酸化炭素が,血液に移動して,吐く空気に移動する動き
・酸素や二酸化炭素が,血液の循環にのってぐるぐる回る動き

何枚も何枚も,イラストにした.だから,「ぐるぐる回る呼吸器」は,こんなに厚くなってしまった….
でも,この厚さはみんなの味方だ.
第3巻を読み終わる頃には,酸素や二酸化炭素の動きが見えてくるだろう.その瞬間を楽しみに,読み進めて欲しい.

そして見えるのは,酸素や二酸化炭素の動きだけじゃない.
気管支喘息,COPD(慢性閉塞性肺疾患),肺線維症も,見えるようにした. 
さらには,救急の呼吸管理も,病棟での痰の吸引も,酸素投与も,見えるようにした.
呼吸に関する事件は,ことごとく解説してみた.

え? なんでそこまでやるのかって?
それは,呼吸の異常が待ったなし…だからだ.

じゃあここで,救急医療のABCを紹介しよう.急変した患者を観察する時の優先順位だ.
・まず,「空気の通り道である気道(airway)が,きちんと通っているのか」,を確認する
・次に,「胸が動いて,呼吸(breathing)をきちんとしているのか」,を確認する
・次に,「脈が触れて,血液がきちんと循環(circulation)しているのか」,を確認する

どうかな.第3巻でやる気道と呼吸が,1番目と2番目に入っている.それほど呼吸の知識は大切なんだ.呼吸の事件に対応できるように,じっくり学んで欲しい.

え? 覚えられるか,不安だって?
うん,全く心配ない.だって,みんなはすでに呼吸の達人だ.

みんなは,毎日毎日呼吸をしている.
雨の日も,風の日も,食べながらでも,眠りながらでも,休まず呼吸をしている.
意識しないでやれるなんて…,これはもう達人の領域でしょ(笑).

だから呼吸を学ぶ時には,自分の体(my body)に聞いてみよう.そう,バディーちゃんに触れながら,感じていくんだ.

・胸やお腹の筋肉を触れながら,空気を吸い込んでみよう.どう動いたかな?
・のどぼとけを触れながら,おもいっきり空気を吸い込んでみよう.どっちに動いたかな?
・首の横の筋肉を触れながら,空気を限界まで吸い込んでいこう.どう動いたかな?
・胸やお腹の筋肉を触れながら,空気を思いっきり吐いてみよう.どう動いたかな?
・お腹の筋肉を触れながら,咳をしてみよう.どうなったかな?
・口笛を吹くようにして,空気を強く吐いてみよう.ほっぺはどうなったかな?
 
バディーちゃんはたくさんの情報を持っている.あとはそれを,呼吸器の知識に翻訳するだけだ.呼吸をじっくり眺めながら,自分の体(my body)で,イメージしていこう.

・朝起きたら,呼吸をながめてみる.吸い込む空気の量を感じてみよう
・通勤通学をしながら,呼吸をながめてみる.呼吸の回数を感じてみよう
・寝る前に,吸う息をながめてみる.吸い込む酸素を想像してみよう
・寝る前に,吐く息をながめてみる.吐き出す二酸化炭素を想像してみよう

え? 呼吸をながめていたら,気持ちが落ち着いてきたって?
うんうん,これは呼吸器学習の副産物だ.呼吸をながめていると,精神も強くなる.
いつか立つ医療の大舞台で,いい技が出せるはずだよ.その時をイメージしながら,呼吸器の学習を進めていこう.
ではそろそろ,「なっとく解剖生理学 第3巻 ぐるぐる回る呼吸器」,を始めるよ.
料理を楽しむように,ゆったりと,味わっていこう.

D 呼吸器をなっとくしよう
 D-1 気道の奥底にある肺胞をのぞいてみよう
 D-2 口と鼻から輪状軟骨までが上気道だ
 D-3 輪状軟骨から肺胞までが下気道だ
 D-4 胸膜腔は胸膜に囲まれたスペースだ
 D-5 呼吸筋が空気を動かしている
 D-6 肺が空気を吸い込む陰圧は,どのくらいかな?
 D-7 換気とは,空気を入れ換えること…,単純でしょ(笑)
 D-8 酸素飽和度はヘモグロビンの赤さの度合いをみる
 D-9 換気で飛ばす二酸化炭素は,実は酸だった!
 D-10 酸素飽和度と酸素分圧ってどんな関係なの?
 D-11 肺に出入りする空気の量(肺気量)を実感しよう
 D-12 呼吸筋に命令する中枢はここだ!
 D-13 呼吸をまとめて実感しよう
 D-14 呼吸音を聴いて,ミクロの異常を想像していこう
 D-15 呼吸のトラブルに,対処していこう
 D-16 異常の全体像をつかめば,「何をすべきか」見えてくる(呼吸の病態生理)
おわりに
索引
参考文献