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神経疾患の標準診療をコンパクトにまとめた一冊!

神経内科クリニカルスタンダード

必携 ベッドサイドで必ず役立つ臨床神経学のエッセンス

  • 編集:望月秀樹(大阪大学教授)
  •     北川一夫(東京女子医科大学教授)
  • 編集協力:中辻裕司(大阪大学准教授)
  • A5判・572頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-1542-9
  • 2015年12月発行
定価 9,180 円 (本体 8,500円 + 税)
あり
在庫
電子版販売サイト

※電子版の購入方法は,各販売サイトにてご確認ください.

内容

序文

主要目次

神経内科若手スタッフや研修医にむけ,神経疾患診療に必要な臨床エッセンスをコンパクトかつ一歩踏み込んでまとめたマニュアル.初診からの切り口で,診察・鑑別診断・治療のオーソドックスな流れを提示している.本文は箇条書きで手順のみを示し,一目でわかる図表・写真・処方例を多用したデータブック的な要素を併せ持つ.箇条書きの本文では言い尽くせない突っ込んだ説明をメモ書きで解説した,痒いところに手が届き,実践に役立つ内容.
☆カラー写真9点,モノクロ写真108点,イラスト88点,図版49点,表組137点



 神経疾患は,従来の難病ばかりというイメージから,治らないと思われがちであるが,近年,治療法の開発が進み,治療可能な疾患が増えてきた.さらに,適切なマネージメントをすれば,患者さんのQOL が格段にアップする.超高齢社会の中,神経疾患の患者さん数は増加しているため,専門医以外の医師でも最低限の知識が要求される場合が多々ある.しかし,神経内科は何となく難しいという理由で避けられ,さらに参考書は専門医を対象としたものばかりで,わかりやすい参考書が少ないので,日常の診療ではなかなか対応できないという研修医や開業医の先生からのご指摘を受けることが多かった.読みやすい,治療を中心とした神経内科の携帯書を作成したいと考えていた矢先に,“クリニカルスタンダードシリーズ”で神経内科を編集しないかというお話を頂き,今回刊行するに至った.
 本書は,学生や研修医,開業医の先生方を対象とし,次の点に注意して編集した.まず,外来においては症状から診断に至る過程で悩む場合が多い.そこで,「症候から診断へのアプローチ」という項目を設けた.神経内科では,脳や脊髄,末梢神経,筋など多岐にわたる疾患を診察しなければならない.当然症状もさまざまであるが,医師はどこに病気の原因があるかを見極める必要がある.そこで,初診時に研修医が最低限押さえておくべきポピュラーな症候を挙げ,障害部位の検索,病因の検索,鑑別診断・治療といった臨床の思考過程とアプローチ法について説明した.
 それを基に,次の項目である「治療の実際」に進む.ここでもわかりやすい図や解説をできるだけ多く入れるなど工夫した.疾患そのものの解説はできるだけ少なくし,また機序や細かい解剖などは専門書に譲り,治療方針と具体的な薬物の用法,用量を示した.治療に関しては,最新の情報を加え,ガイドラインに沿って解説した.それぞれの疾患に対する治療方針に関しては,フローチャートを掲げ,また処方例や治療プロトコールをしっかり記載し,標準的治療のマニュアルとして使えるようにした.すべての神経疾患のガイドラインを読むのは大変だが,コンパクトに1冊にすることで読みやすくなったのではないかと思う.
 もう一つの本書の特徴は,巻頭アトラスを充実させたことである.神経疾患では,頭部CT,MRI の読み方も問題になるが,本書では,色を使い分け神経解剖と画像を組み合わせるなどの工夫を施し,脳解剖が苦手,脳画像が難しいと言う方にもわかりやすいように解説した.
 これから,内科の専門医の研修制度が大きく変わる.神経疾患も内科専門医の資格を取得する上で,大きな位置を占めるようになる.本書が日常診療において,少しでも皆さんのお役に立てば幸いである.
 最後に,分担執筆者の先生方には本書の構想に理解をお示しいただき,大変充実した内容の読みやすい原稿を頂いた.それぞれの先生には,出版まで何回も校正をお願いし,出版に辿り着いた.心より感謝する次第である.治療法に関して言えば,次々と新しい薬が出て内容が一新する可能性があるので,読者の先生方にはその点はご理解いただきたい.また,不備な点などあればご指摘いただき,できるだけ早く改正したいと考えている.

2015年10月
望月 秀樹

巻頭アトラス
I.症候から診断へのアプローチ
 1.意識障害
 2.頭 痛
 3.めまい
 4.言語障害
 5.痙攣(けいれん)
 6.しびれ
 7.麻痺・脱力
 8.歩行障害(ふらつき)
 9.不随意運動(ふるえ)
 10.認知症(物忘れ)
II.治療の実際
A.脳血管障害
 1.脳梗塞急性期
 2.脳梗塞慢性期の管理
 3.一過性脳虚血発作
 4.脳出血,くも膜下出血
 5.高血圧性脳症,子癇,PRES,RCVS
 6.若年性脳卒中
 7.無症候性脳血管病変
B.変性疾患
 1.認知症
 2.パーキンソン病
 3.不随意運動を主体とする疾患
C.脱髄性疾患
 1.多発性硬化症
D.筋疾患
 1.多発筋炎・皮膚筋炎
 2.重症筋無力症
 3.筋萎縮性側索硬化症(ALS)
 4.その他の筋疾患
E.末梢神経障害
 1.慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)
 2.Guillain-Barré症候群
 3.血管炎による末梢神経障害
 4.糖尿病性末梢神経障害
 5.その他の代謝性末梢神経障害
 6.Bell麻痺
F.炎症性疾患
 1.脳 炎
 2.髄膜炎
 3.小脳炎
 4.外眼筋炎
 5.Tolosa-Hunt症候群
G.頭 痛
 1.片頭痛
 2.群発頭痛
 3.緊張型頭痛
 4.三叉神経痛
 5.薬物乱用頭痛
H.てんかん
I.内科疾患に伴う神経障害
 1.サルコイドーシス
 2.神経Behçet病
 3.全身性エリテマトーデス(CNSループス)
 4.甲状腺機能異常と神経障害
 5.肝性脳症
 6.糖尿病性昏睡
 7.血液疾患に伴う神経症状
 8.中 毒
III.巻末付録
 1.遺伝性疾患リスト
 2.指定難病と難病医療費助成制度
● 索 引