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“ステロイドの診療ガイド”決定版がここに登場!

一冊できわめる

ステロイド診療ガイド

  • 編集:田中廣壽(東京大学医科学研究所附属病院教授)
  •     宮地良樹(滋賀県立成人病センター病院長)
  •     上田裕一(奈良県総合医療センター総長)
  •     郡 義明(天理よろづ相談所病院白川分院院長)
  •     服部隆一(島田市病院事業管理者・市立島田市民病院)
  • B5判・304頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-1019-6
  • 2015年3月発行
定価 7,776 円 (本体 7,200円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

“ステロイドの診療ガイド”の決定版がここに登場.日常的に頻用されながら,投与量,減量速度,維持量の決定など,多くを経験則に頼らざるをえず,副作用の問題もあいまって医師の悩みの種であるステロイド.本書は各領域の第一人者たちが最新の知見をベースに,ステロイド使用の考え方を徹底的に解説.辞書的な使い方にも耐えるよう診療科・場面ごとに項目を細分化した上で,ステロイドの適応と使用の根拠を明確に記載した.各領域における,現時点での最新の考え方と使い方の指針を示す「かゆいところに手が届く,これだけでいい一冊」を目指した.「薬剤,ガイドライン一覧」を収載するなど付録も充実. 
☆図版53点,表組59点,カラー写真13点,モノクロ写真19点

序文

 この度,本書『一冊できわめるステロイド診療ガイド』の編集を担当させていただく機会を得た.ステロイドは元来グルココルチコイド,ミネラルコルチコイド,性ホルモンなど,ステロイド骨格を有するホルモンの総称であるが,一般には臨床で最も汎用される 薬剤の1つであるグルココルチコイドをさすことが多い.本書はとくにグルココルチコイドの解説書として企画・編集したものである.
 編者はリウマチ・膠原病診療とステロイドの基礎研究に携わって久しい.その間,幾多の技術革新によってステロイドの作用機構の研究は急速に進歩したことが実感される.ステロイドは視床下部-下垂体-副腎系の制御のもとに副腎皮質から分泌される内分泌ホルモンでもあり,多くのシステムと協調的に生体の恒常性維持に貢献している実態が徐々に明らかになっている.反面,薬剤として用いる場合,時に生理量の数倍〜数百倍のステロイ ドが投与される.このような使用法は,ステロイドと他の生体システムが保っていたバランスを破綻させ,その結果副作用が生じる.ステロイドの生理作用の多彩さから鑑みても,その薬剤としての作用機序解明,副作用の克服が一筋縄ではいかないことは自明であろう.
 ステロイドは臨床各科で汎用されているが,多くの医師は,投与量,減量速度,維持量 の決定などに常に困難を感じているのではなかろうか.初学者はもとより熟達した臨床医ですら成書に記載されている経験則を頼りに使用することも多いであろう.「ステロイド 療法の標準化」はいまだに達成されておらず,とくに若手医師は現行の臨床研修システムの中で多くの診療科をローテートするため,ステロイド使用に対する考え方が領域ごとに 異なっていることに戸惑う場合もあるだろう.関節リウマチにおける生物学的製剤をはじめとして,各疾患の治療法も著しく進歩し,それらの疾患の治療体系におけるステロイドの位置づけにも変化が生じていることがさらに混迷を深めている.
 これらの状況を踏まえて,すでに多くの優れた成書が存在する中,ステロイドに関わる医療関係者に現時点における考え方や指針を示す,いわば,「かゆいところに手が届く,これだけでよい一冊」があってもよいのでは,という欲張った思いから本書は企画された. 各稿は領域をリードする方々に担当していただいた.ステロイド療法に対する各著者の思いや考え方が十分に盛り込まれていると感じる.また,薬剤師や看護師の方々もステロイド投与患者と接する機会が多い現状をふまえ,各著者にはステロイド療法の多職種に共通なプラットホームを提示するよう内容・記載に配慮していただいた.この点は従来の成書にはない試みかもしれない.ステロイド療法とその副作用対策の標準化はきわめて困難な課題ではあるが,本書がその確立の契機となり,わが国におけるステロイド療法が進歩することを祈ってやまない.

編者を代表して
田中廣壽

I ステロイドの使い方 〜知っておきたい基本中の基本〜
 1.ステロイド投与の心得
  ミニレクチャー ステロイドの作用機構
 2.補充療法とステロイドカバー
  ミニレクチャー ステロイドの化学
  ミニレクチャー 術前のステロイド,どこまで減量できればよい?
  ミニレクチャー ステロイド離脱症候群の臨床
 3.ステロイド代謝と薬物相互作用
 4.妊娠時,授乳中投与するときの注意
 5.小児に投与するときの注意
 6.高齢者に投与するときの注意
  ミニレクチャー ステロイド使用時,予防接種は?
II 病気・病態に応じた使い方
 1.膠原病・リウマチ性疾患に投与するときの注意
 2.血液疾患患者に投与するときの注意
 3.呼吸器疾患患者に投与するときの注意
 4.神経筋疾患患者に投与するときの注意点
 5.消化器疾患患者に投与するときの注意
 6.腎疾患患者に投与するときの注意
 7.泌尿器科疾患患者に投与するときの注意
 8.眼科疾患患者に投与するときの注意
 9.耳鼻咽喉科疾患患者に投与するときの注意
 10.皮膚疾患患者に投与するときの注意
 11.婦人科疾患患者に投与するときの注意
 12.整形外科疾患患者に投与するときの注意
 13.脳神経外科疾患とステロイド
 14.臓器移植患者に投与するときの注意
 15.緩和医療とステロイド
 16.救急にやってくる患者に投与するときの注意
  ミニレクチャー 内分泌代謝疾患患者に投与するときの注意
  ミニレクチャー ステロイドパルス療法の実際
  ミニレクチャー ステロイド維持量の考え方
III ステロイドの副作用トラブルシューティング 〜メカニズムから対処法まで
 1.易感染性・感染症とその対策
  ミニレクチャー 感染症時のステロイド 使うべき? 使わざるべき?
 2.骨粗鬆症とその対策
 3.糖代謝異常・糖尿病,肥満とその対策
 4.脂質代謝異常とその対策
 5.精神症状とその対策 〜ステロイド精神病の考え方と対応〜
 6.高血圧,水・電解質異常とその対策
 7.消化管・肝障害とその対策
  ミニレクチャー 肝炎ウイルスとステロイド
 8.ミオパチーとその対策
 9.無菌性骨壊死とその対策
 10.血液学的異常とその対策
 11.眼科的副作用(白内障,緑内障)とその対策
 12.皮膚科的副作用とその対策
 13.婦人科的副作用とその対策
  ミニレクチャー ステロイドのアレルギーって?
IV 剤型別 使い分けのコツ・注意
 1.ステロイド経口剤
  コメント 薬剤師の立場から
 2.ステロイド外用剤
  ①皮膚科
  ②眼 科
  ③耳鼻咽喉科
  コメント 薬剤師の立場から
 3.ステロイド吸入薬
  コメント 薬剤師の立場から
 4.ステロイド注射剤
  コメント 薬剤師の立場から
付録
 i.ステロイド薬一覧
 ii.ステロイドとの薬物相互作用
 iii.ガイドライン一覧
Further Readings
索 引