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基礎医学から疾患別の治療ガイドまで,豊富な豆知識も交えて足について語り尽くされた著者渾身の一冊!

新刊

やさしく学べる

足の診療のエッセンス

外来・運動療法で役立つ機能解剖と治療ガイド

  • 著:渡邉耕太(札幌医科大学保健医療学部理学療法学第二講座教授)
  • B5判・140頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2770-5
  • 2021年11月10日発行
定価 4,180 円 (本体 3,800円 + 税10%)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

足の運動学・機能解剖とバイオメカニクス・運動療法・外傷による疾患・慢性疾患・スポーツに伴う疾患・見逃しやすい病態を解説.重要な点は“ポイント”や“注意!”をつけて目立つようにしながら,基本的な知識を「Basic」に,より詳しい知識を「Advanced」として記述.さらにより深く知りたい人へ向けて「Maniac」を設けた.また,「足の豆知識」として30もの雑学を掲載.足について関心を持つきっかけとなる仕掛けが散りばめられている.

まえがき

 “足”は足関節よりも下の部分を指します.足の骨は片足に26個,両足で52個です.全身の骨は約210個ですから,4分の1が足に存在します.2本の足で体重を支え,歩いたり走ったりするために非常に精密な構造になっています.ルネッサンス時代の最も偉大な芸術家の一人であるレオナルド・ダ・ヴィンチは,「足は人間工学上の最大の傑作であり,最高の芸術作品である」と述べています(図).
 この本では,足についての医学的知識から雑学までをできるだけ広い範囲にわたってまとめてみました.医学的知識では,特に解剖と足の運動療法に力を入れました.教科書とは少し違った読みやすいものを目指しましたが,重要なところには出典がわかるように参考文献も記載し,最新の知識とその文献を入れるように心がけました.医学以外については,ヒトの足の進化や動物との比較から,地球上で唯一の存在である二足歩行ができる人間の,足のすばらしさが感じられればと期待して記述しました.
 今回あらためて知識をまとめてみて足に関しての事柄や言葉も多いことがわかり,人類は足に多くの関心を持っていたことを感じました.足の診療では靴や靴下を脱いでもらわなければならず,何となく足が遠のいていた方や,最近足の診療に片足を突っ込んだ方にとって,この本が足について関心を持つきっかけとなってくれればうれしく思います.また,足に興味を持っている方にとっても面白いものをと考えて“maniac”という項目を設けたり,蛇足かと思った知識もあえて載せたりと工夫してみました.
 このような思いを込めて執筆しましたが,内容の不備や疑問,不足もあると思います.その際にはどうか揚げ足を取ることなく,ご指摘いただければありがたく思います.ぜひ本書をかたわらに置いて“足のエッセンス”を楽しんでいただければ幸いです.

2021年10月
渡邉耕太


図 レオナルド・ダ・ヴィンチによる足の解剖デッサン

第1章 足に関する用語
 1 足の動きについての用語
 2 その他の用語

第2章 足の機能解剖,バイオメカニクス
 1 足骨格・関節
  1-1 足関節(ankle joint,距腿関節)
  1-2 距骨下関節(subtalar joint,距踵関節)
  1-3 ショパール関節(Chopart joint,横足根関節)
 2 靱帯・腱膜
  2-1 足関節・足部の外側の靱帯
  2-2 足関節・足部の内側の靱帯
  2-3 足底腱膜
 3 筋
 4 血管・神経

第3章 足疾患への保存的治療アプローチ─運動療法:解剖から考える
 1 運動療法を考える前に
  1-1 足の動き・機能に対する各筋の働き
  1-2 足の“コア”システム
  1-3 足趾の機能:筋力と巧緻性
 2 機能の評価:足外在筋・内在筋
  2-1 筋収縮能・筋力
  2-2 巧緻性
 3 足の運動療法
  3-1 筋収縮能・筋力がメインのもの
  3-2 巧緻性改善がメインのもの

第4章 外傷(ケガ)による疾患
 1 足関節をひねって受傷する疾患
  1-1 内がえしで受傷:外側靱帯損傷(lateral ankle ligament injury)
   a 急性足関節外側靱帯損傷
   b 陳旧性足関節外側靱帯損傷
  1-2 外がえしで受傷:三角靱帯損傷(deltoid ligament injury)
  1-3 内がえしで受傷-見逃しやすいもの
   a 踵骨前方突起骨折・二分靱帯損傷(anterior calcaneal process fracture・bifurcate ligament injury)
   b 距骨外側突起骨折(lateral talar process fracture)
   c 遠位脛腓靱帯損傷(distal tibiofibular symdesmosis injury)
   d 腓骨筋腱脱臼(peroneal tendon dislocation)
   e 距骨骨軟骨損傷(osteochondral lesion of the talus:OCL)
   f 小児の前距腓靱帯付着部裂離骨折
   g 足根洞症候群(sinus tarsi syndrome)
 2 前足部をついて受傷する疾患(リスフラン靱帯損傷・Turf toe)
  2-1 リスフラン靱帯損傷(Lisfranc ligament injury)
  2-2 Turf toe

第5章 慢性の疾患
 1 足関節まわりの痛み
  1-1 変形性足関節症(ankle osteoarthritis)
  1-2 距骨壊死(talus necrosis)
  1-3 成人扁平足・後脛骨筋腱機能不全(acquired adult flatfoot deformity:AAFD, posterior tibial tendon dysfunction:PTTD)
 2 足ゆびの痛み
  2-1 外反母趾(hallux valgus)
  2-2 第2~5趾の変形(lessor toe deformity)
 3 かかとの痛み-踵部痛をきたす種々の疾患(Painful heel syndrome)
  3-1 足底腱膜炎(plantar fasciitis)
  3-2 踵骨の疲労骨折・骨挫傷
  3-3 有痛性踵骨パッド(painful heel pad)
  3-4 踵骨棘

第6章 スポーツに伴う疾患(スポーツ障害)
 1 足部の疲労骨折
  1-1 舟状骨疲労骨折
  1-2 中足骨疲労骨折
  1-3 踵骨疲労骨折
 2 外脛骨障害(symptomatic accessory navicular)
 3 三角骨症候群(os trigonum syndrome)
 4 母趾種子骨障害
 5 その他の種子骨・副骨
 6 小児の足の骨端症
  6-1 Köhler(ケーラー)病
  6-2 Freiberg(フライバーグ)病
  6-3 Sever(セバー)病
  6-4 Iselin(イズラン)病
 7 特殊なスポーツ障害
  7-1 内果遠位端骨化障害
  7-2 弾発母趾(trigger toe)

第7章 見逃しやすい病態
 1 足根骨癒合症(tarsal coalition)
 2 足のしびれを伴うもの(神経障害)
  2-1 足根管症候群(tarsal tunnel syndrome)
  2-2 Morton(モートン)病(Morton disease)
  2-3 前足根管症候群

◆足の豆知識◆
 ①足の動き用語,国際状況
 ②足趾の内外転,手との比較
 ③ChopartとLisfranc
 ④哺乳類における足底方形筋
 ⑤哺乳類で発達したもう1つの筋(腓腹筋)
 ⑥足根管内の解剖覚え方
 ⑦人類の最古の足跡
 ⑧足の骨の化石
 ⑨類人猿とヒトの足の比較
 ⑩機械的不安定性,機能的不安定性
 ⑪哺乳類の歩き方
 ⑫動物の足 1(奇蹄類,偶蹄類)
 ⑬動物の足 2(踵の位置)
 ⑭距骨:不思議な骨
 ⑮纏足
 ⑯足半
 ⑰chevron,scarf とは?
 ⑱痛風とアルコール
 ⑲Malletとhammer
 ⑳タコとうおの目の違い
 ㉑足の形(その1)
 ㉒足の形(その2)
 ㉓浮き趾
 ㉔RICE,PRICE,POLICE
 ㉕足の語源,由来,意味
 ㉖「足」のつく漢字いろいろ
 ㉗巨人の足跡
 ㉘Bigfoot
 ㉙足に由来する地名
 ㉚お釈迦様の足

索引