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ACL診療で必要となる知識・技術のエッセンスを徹底解説!長年にわたりACLと向き合い,挑み続けた著者渾身の書!!

ACLのエッセンス

膝前十字靭帯のエビデンスと臨床

  • 著:史野根生(行岡病院スポーツ整形外科センター長)
  • A5判・128頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2771-2
  • 2022年3月2日発行
定価 4,400 円 (本体 4,000円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

筆者が長年にわたり試行錯誤し,開拓してきた膝前十字靭帯の治療について,そのエッセンスを徹底解説.解剖やバイオメカニクスなどの基礎的科学からはじまり,徒手検査や画像を用いた診断法の実際,症例に応じた適切な再建術や早期かつ安全なスポーツ復帰を目指すための術後リハ,予後を見据えた詳しい評価法なども網羅している.要所に織り交ぜた「POINT」では,プラスアルファとして実践で役立つ注意点や補足事項などが記載されている.

─ まえがき ─

 筆者の整形外科医としての人生は,ACLとの格闘が大半を占めていた,と言っても過言ではない.20歳代後半で生地の大阪に戻り,整形外科医としてのキャリアが始まった.先輩が全く手をつけていない分野が,ACL損傷をはじめとする“膝内障”といわれた外傷性膝疾患であった(ちなみに,“膝内障”とは,病態診断不能な膝関節内軟部組織病変のことであり,病態診断を放棄し付けられた病名であり,現在では死語とすべきである).本邦における先人が,後述のごとく診断すらできない分野であったので,以前から米国好きであった小生が,米国に範を求めたのは自然の成り行きであった.その後,米国かぶれが高じて二十数年にわたり,50歳過ぎまで米国人の猿真似人生を送ることになった.
 猿真似人生に疑問を感じ出したのは遅く,20世紀末のことであった.その頃,大阪府立大学に転勤となり,比較的時間に余裕ができたので,解剖書と向き合う時間が増えた.ようやく,米国人の提唱する手術術式がほとんど非解剖学的であることや,文献記載が不正確であることに気づき,全てを再起動することにした.したがって,筆者の真のスポーツ整形外科医としてのキャリアは,20年間ほどとなる.
 解剖の知識が増えると,従前のACL再建術が非解剖学的であり,その成績不良に直結していると感じざるを得なくなった.いかに解剖学的な再建術とするか熟考し,新しく解剖学的術式を考案した.しかしながら,この新術式を裏付ける科学的根拠は少なく,学会においても異端を唱える孤高の存在となってしまった.その後,熱心な後輩たちに恵まれ,解剖学的/生体力学的研究が進み,筆者の仮説/新術式の有用性が徐々に裏付けられることになった.また,医療機器会社との共同開発/研究が進み,考えた通りの手術治療が,無駄なく正確に施行できるようになった.これに伴い,治療成績は飛躍的に向上した.
 小著は,猿真似から脱した筆者が,この 20年間ほどで蓄積したACL学の進捗を記載したものである.読者のお役に立つことを願うばかりである.

2022年2月
行岡病院スポーツ整形外科センター長/札幌医科大学客員教授
史野根生

第1章 筆者のACL格闘史
第2章 解剖・生体力学
第3章 ACL損傷の発生機序,疫学
第4章 ACL損傷の症状,自然経過
第5章 ACL損傷の診断
第6章 ACL損傷に対する治療の進め方
第7章 ACL再建術の基礎
第8章 解剖学的ACL再建術
第9章 リハビリテーション
第10章 ACL再建術後膝の成績評価
第11章 再ACL再建術
第12章 より良い手術後成績を得るために
索 引