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これであなたも皮膚がんパトロール隊!

新刊

日常の皮膚診療が変わる

やってみよう!ダーモスコピー

良・悪性病変の診かたとアルゴリズム

  • 著:外川八英(千葉大学大学院医学研究院皮膚科学)
  • B5判・176頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-3474-1
  • 2020年10月発行
定価 5,500 円 (本体 5,000円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

ダーモスコープは約10倍のライト付きルーペで皮膚科医の聴診器とも呼ばれ,皮膚腫瘍や色素性病変などの診断のための必携アイテムとなりつつある.本書はダーモスコープを上手く使いこなすための基本的な色素分布や皮膚腫瘍のパターンと診断の手がかりを示し,ダーモスコピー初学者からベテランまで使用できるテキスト.視覚的なわかりやすさを基本コンセプトとして,特に新たなパターン分析(Kittler法)を豊富なダーモスコピー画像とアルゴリズムで示すなどした画期的な一冊.

はじめに

 ダーモスコープは皮膚科の聴診器とも呼ばれる約10倍のライト付きルーペです.皮膚腫瘍の診断に役立つだけでなく,湿疹と乾癬を見分けたり,アタマジラミ,疥癬などの寄生虫を見つけたりするのに重宝します.もし,まったく使ったことがない,興味がないとおっしゃる皮膚科医以外の先生方も,咽頭の診察に使うペンライトの代わりにもなりますので,1つ持っていても損はないと思います.
 ダーモスコープをうまく使用していくには,学生時代に聴診器で聞こえる呼吸音や心音の基本を覚えたように,メラニン色素による基本的な色素分布のパターンや,基本的な皮膚腫瘍のパターンや診断の手がかりを少しずつ覚えていく必要があります.
 本書ではダーモスコピー初学者からベテランまで使用できるテキストであることを基本コンセプトとし,視覚的なわかりやすさを心掛けました.皮膚腫瘍の診断にすぐに覚えて使える3-pointチェックリストをはじめ,2段階診断法およびパターン分析など,従来から基本とされる診断のアプローチ,さらに5つのシンプルな基本要素とアルゴリズムで診断する,新たなパターン分析(Kittler法)についても解説を行っています.また,近年注目される非腫瘍・炎症性疾患のダーモスコピー所見についても多くの画像を用いて紹介しています.
 本書をきっかけとして一人でも多くの医師がダーモスコープを手にし,皮膚がんの早期発見につながれば幸いです.
 なお,本書の発刊にあたっては,私にダーモスコピーを学ぶことを勧めて下さり現在も御指導頂いている千葉大学大学院医学研究院皮膚科学の松江弘之教授,カシオ計算機との共同研究,データ収集に協力頂いている山本洋輔先生をはじめとする医局の先生方,病理標本の作製・管理をして頂いている臨床検査技師の及川綾子様はじめ医局スタッフの皆様,多くの患者様をご紹介下さった同門・近隣の先生方に心より感謝致します.また,ダーモスコピーの師匠にあたる田中勝先生(東京女子医科大学東医療センター皮膚科教授),新たな診断法をご教示いただいたHarald Kittler先生(ウィーン医科大学皮膚科教授),例年のダーモスコピー勉強会や執筆などでお世話になっている斎田俊明先生(信州大学医学部皮膚科名誉教授),土田哲也先生(埼玉医科大学皮膚科教授),大原國章先生(赤坂虎の門クリニック皮膚科,元虎の門病院皮膚科部長),当科のデジタル画像の撮影・管理システムの基盤を構築して下さった神戸直智先生(京都大学大学院医学研究科皮膚科学特定准教授),鮮明な画像の撮影とイラスト画作成に関してはカシオ計算機株式会社メディカル企画開発部長の北条芳治様はじめご関係者様,デザイナーの皆様に厚く御礼申し上げます.
 最後に,私の仕事の良き理解者である妻と2人の娘に感謝します.

2020年10月
外川八英

はじめに

CHAPTER 01 ダーモスコピーって何ですか?
 1.ダーモスコピーの原理
 2.ダーモスコピーの使用用途
 3.ダーモスコピーの保険適用
 4.ダーモスコピー画像を撮影するメリット

CHAPTER 02 ダーモスコピーの種類は?
 1.ダーモスコープの機種(ハンディータイプ,カメラ一体型,その他)
 [COLUMN]UV(紫光)画像の有用性

CHAPTER 03 ダーモスコピーはどうやって使うの?
 1.観察前の準備(極意)
 2.撮影後の画像処理や加工
 [COLUMN]粘膜部の撮影

CHAPTER 04 ダーモスコピーでみえる色や形は何ですか?
       基本を理解するための色,構造物の理解,診断法
 1.ダーモスコピーで観察される色調
 2.ダーモスコピーにおける対称性の考え方
 3.構造所見の表記法
 4.記述的表記法とKittler法
 5.メラノーマの9cluesと“Chaos and Clues”アルゴリズム
 6.比喩的表記法と2段階診断法
 7.2段階診断法以外のスクリーニング
 8.特殊部位の色素性病変とメラノサイトの鑑別

CHAPTER 05 皮膚がんの診断アルゴリズムは?
 1.ABCDルール
 2.Menzies法
 3.7-pointチェックリスト
 4.CASH法
 5.Chaos and Cluesアルゴリズム(簡易版Kittler法)
 6.Kittlerらのパターン分析
 7.3-pointチェックリスト
 [COLUMN]ダーモスコピーにおけるAI診断

CHAPTER 06 皮膚のできもの,どの部分の何をみればいいの?
       部位別臨床・ダーモスコピーミニアトラス
 1.躯幹,四肢(生毛部)のメラノサイト病変,色素性病変
 2.頭頸部のメラノサイト病変,色素性病変
 3.四肢末端部のメラノサイト病変の鑑別
 4.爪のメラノサイト病変の鑑別
 5.口唇部のメラノサイト病変の鑑別
 6.基底細胞癌の診断
 7.脂漏性角化症・老人性色素斑
 8.被角血管腫
 9.老人性血管腫
 10.乳児血管腫
 11.毛細血管拡張性肉芽腫
 12.Bowen病
 13.日光角化症
 14.ケラトアカントーマ
 15.有棘細胞癌
 16.エクリン汗孔腫
 17.脂腺増殖症

CHAPTER 07 炎症性など一般的な皮膚疾患にも使えますか?
       炎症性・非腫瘍性皮膚疾患のダーモスコピー
 1.炎症性皮膚疾患
 2.膠原病
 3.肉芽腫性疾患
 4.脱毛症
 5.ウイルス性疣贅
 6.炎症性皮膚疾患におけるダーモスコピー活用のまとめ
 [COLUMN]ダーモカメラで簡単・疥癬の診断~ダーモ撮りまくりの術~
 [COLUMN]ダーモスコピーにおける遠隔医療

索引