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「食品交換表 第7版」に対応して改訂された,糖尿病腎症の患者さん,管理栄養士必須の一冊!

糖尿病腎症の食品交換表第3版

カバー写真
  • 編著:日本糖尿病学会
  • B5判・148頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-6048-1
  • 2016年6月1日発行
定価 1,650 円 (本体 1,500円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

糖尿病腎症を合併した糖尿病患者さんのために考案された食事療法の基準テキスト.13年ぶりに内容を全面改訂した.「糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版」と同じ考え方で食事療法ができるように配慮されている.食品1単位の重量が見直されたほか,より使いやすくなるように様々な工夫が加えられた.
序文

 糖尿病腎症の食事療法は,血糖コントロールのためのエネルギー量の管理,そして腎臓への負担を軽減するためのたんぱく質量の制限に,食塩量やカリウム量などの調整を上手に組み合わせて,腎機能の悪化と腎不全への移行を防ぐことを目的としています.この「糖尿病腎症の食品交換表」第3版は,「糖尿病食事療法のための食品交換表」(食品交換表)が平成25年11月に第7版へと改訂されたことを受けて作成したものです.
 今回の改訂のなかの第1の大きなポイントは,平成25年の腎症の病期分類の変更に準拠したことです.従来の腎症3A期と3B期の区分がなくなり,顕性アルブミン尿を呈し推算糸球体濾過量(eGFR:ml/分/1.73m 2 )30以上のより広範な症例が新分類の第3期となりました.今回はこの第3期の患者さんの食事療法に最適化するように,原則として総エネルギー量を標準体重1kgあたり25〜30キロカロリー,たんぱく質量を同様に0.8〜1.0gに制限するものとしました.具体的にはたんぱく質制限の程度を標準体重1kgあたり0.8,0.9,1.0gの3段階とし,原則としてそれぞれの総エネルギー量が1日18〜25単位の指示単位配分例を載せています.
 次に第2のポイントとしては,食品交換表第7版との連動があります.腎症第2期から第3期へと病態が増悪した場合に,食品交換表第7版の指導内容からたんぱく質制限へと対応が円滑に進むように,第7版改訂のエッセンスが本書に織り込まれています.なかでも食品交換表の各表の1単位あたりの栄養素の平均含有量が,近年の食品摂取頻度を勘案した数値として算出されています.このことでたんぱく質制限を行いながらも炭水化物,脂質の平均的な摂取量と,それらのバランスをうまく保つことが可能となりました.なお表1については1日の指示単位数が大きいため,0.5g刻みの表記を新たに採用して誤差を少なくしてあります.
 本書を常に活用しながら,糖尿病腎症の食事療法を毎日の食生活のなかで根気よく続けることにより,一人でも多くの人において腎症の悪化による透析療法の導入が阻止されるとともに,その臨床的なエビデンスが1日も早く確立されることを心から願っております.

平成28年5月
日本糖尿病学会食品交換表編集委員会
1 糖尿病腎症の治療について
 1 糖尿病腎症とは
 2 糖尿病腎症治療の目標
 3 糖尿病腎症治療の方法
2 糖尿病腎症の食事療法について
 1 糖尿病腎症の食事療法とは
 2 食事療法の原則
 3 糖尿病腎症の病期と食事療法
 4 糖尿病腎症の食事療法の進め方
 5 本書を効果的に利用するために
 6 本書の基本的な考え方
3 糖尿病腎症の食品交換表について
 1 食品群の分類
  6つの食品グループ(6つの表)
  糖尿病腎症の食品分類表
 2 食べる量をはかるものさし……1単位=80キロカロリー
 3 食品の交換 〜3つの原則〜
4 糖尿病腎症の食品交換表の使い方
 1 1日の指示単位
 2 1日のたんぱく質量
 3 1日の指示単位・たんぱく質をどの表から何単位とるか
 4 朝食,昼食,夕食,間食へどのように配分するか
 5 献立のたて方
 6 1日23単位(1840キロカロリー/たんぱく質50g)の食事献立(例)
  1日の指示単位23単位(1840キロカロリー/たんぱく質50g)の食事献立表
5 食品のはかり方
 1 計量の大切さ
 2 計量器具とはかり方
  計量カップ,計量スプーンではかった分量(g)
6 食事療法を長続きさせるために
  指示単位配分例
  単位配分の仕組み
 1 1日18単位(1440キロカロリー)の指示単位配分例
 2 1日20単位(1600キロカロリー)の指示単位配分例
 3 1日23単位(1840キロカロリー)の指示単位配分例
 4 1日25単位(2000キロカロリー)の指示単位配分例
(付録)22〜25頁に掲載した献立の調理法
表1
 ● 穀物
 ● いも,炭水化物の多い野菜と種実,豆(大豆を除く)
 ● 治療用特殊食品(主食となるもの)
  表1の食品(A)1単位の目安
 表1の食品(B)1単位の目安
表2
 ● くだもの
 表2の食品(くだもの)1単位の目安
表3
 ● 魚
 ● 貝
 ● いか,たこ,えび,かに
 ● 魚介の干物
 ● 水産練製品,佃煮
 ● 魚介缶詰
 ● 大豆とその製品
 ● 卵,チーズ
 ● 肉とその加工品
 表3の食品(A)1単位の目安
 表3の食品(B)1単位の目安
 表3の食品(C)1単位の目安
表4
 ● 牛乳と乳製品(チーズを除く)
表5
 ● 油脂
 ● 脂質の多い種実
 ● 多脂性食品
 表5の食品(A)1単位の目安
 表5の食品(B)1単位の目安
表6
 野菜の1単位の目安
 ● 緑黄色野菜
 表6の食品(緑黄色野菜)各100g(1/3単位)の目安
 ● 淡色野菜
 表6の食品(淡色野菜)各100g(1/3単位)の目安
 ● 海藻,きのこ,こんにゃく
 表6の食品(海藻,きのこ,こんにゃく)各100gの目安
 調味料
 ● みそ,みりん,砂糖など
 調味料の目安と食塩量
 治療用特殊食品(食塩調整食品)
 調味料1単位の目安
治療用特殊食品(エネルギー調整食品),し好食品
 ● アイスクリーム,くだもの缶詰,菓子類など
 ● アルコール飲料,し好飲料
参考資料
 食塩が多い食品
 カリウムがとくに多い食品
 コレステロールが多い食品
 食物繊維が多い食品
 1日の指示単位とたんぱく質摂取量の目安一覧
 身長・体重別の1日のたんぱく質摂取量と指示エネルギー量一覧
 糖尿病腎症の食品交換表Q&A
索引