- B5判・136頁・2色刷
- ISBN 978-4-8306-4392-7
- 2012年12月発行
動画により徒手検査法がよりリアルに,よりわかりやすく,より実践に繋がる!
運動器の徒手検査法
機能解剖から導く手技の実際[DVD付]
内容
序文
主要目次
スポーツ外傷・障害を中心とした整形外科疾患に対する徒手検査法を動画とイラストで解説.動画は2部構成になっており,徒手検査に直結する各部位の機能解剖の解説を前半に掲載.後半部分の手技の実際では,施術者の繊細な動きや動作の流れまた患者の反応などをリアルかつ正確に理解することができる.本文だけでなく,動画中にも解剖図や手技のポイントが挿入されており,初学者であっても解りやすい構成になっている.運動器診療に従事するコメディカル,臨床医必読の内容.DVD(約120分)付録.
☆図版165点,表組1点,モノクロ写真19点
序
本書はイラストとその説明文および付属のDVDからなっており,スポーツ選手等に良く生じる外傷・障害を中心に,その整形外科的診察法を述べた書である.中でも徒手検査法はその手技に特に精通する必要があると思われる.昨今画像診断学が進歩し,患者に触らなくても,画像を見るだけで診断がつく事例が増えていているが,臨床現場やスポーツ現場ではやはり患者やスポーツ選手の訴えを聞き,そして視診,触診を行う事が基本である.特に整形外科的な徒手検査法は,手技の習熟が必要であり,そのポイントを頭で理解するだけでなく手指の感触として学んでいく必要がある.読者はこのDVD動画やイラストを繰り返し見て,その手法を脳裏に焼き付けるとともに,手指でも感じとるように学んでいただきたい.
今回の診察手技を撮影するにあたり,スポーツドクターとして現在最も活躍されている先生方にインストラクターになっていただき,その最も得意とする部位の局所解剖,診察法,診察にあたってのキーポイントを解説いただいた.また特に徒手検査法については整形外科の先生方,スポーツドクター,さらにはトレーナーの皆様に知っていただきたい手技に限定し,かなり詳細に解説を入れながらデモンストレーションをしていただいた.なお撮影にあたっては病院の中と言うよりは,なるべくスポーツ現場での雰囲気を出すため,あえて白衣をまとわずに,ラフなスタイルでの診察をお願いした.
本書は整形外科の先生はもちろん,整形外科以外のスポーツドクターの先生,さらには理学療法士,アスレティックトレーナーの皆様にとっても,座右の書としてお役に立てると信じている.これを機に1度と言わず是非何度もDVDを見返し,正確な診察手技,そして正確な徒手検査法を身につけていただければ幸いである.
2012年12月
福林 徹
Ⅰ 体幹
1. 頚部
●頚部の徒手検査の注意点とポイント
1 視診・触診
2 圧痛
3 頚椎の可動域と疼痛誘発テスト
4 神経学的所見―深部腱反射
5 筋力テスト
6 知覚テスト
2. 腰部
●腰部の徒手検査の注意点とポイント
1 視診・触診
2 腰椎の可動性と疼痛検査
3 圧通
4 神経のストレッチテスト
5 筋力測定
6 知覚障害テスト
7 腱反射テスト
8 つま先立ち・踵立ち検査
II 上肢
1.肩関節
●肩関節の徒手検査の注意点とポイン
1 肩鎖関節障害
2 腱板断裂/インピンジメント症候群
3 反復性肩関節脱臼
4 投球障害肩の診察法
2.肘関節
●肘関節の徒手検査の注意点とポイント
1 内側側副靱帯損傷に対するストレステスト
2 Tinel sign
3 内側上顆炎に対するテスト
4 外側側副靱帯損傷に対するストレステスト
5 外側上顆炎に対するテスト
6 滑膜ひだ障害に対するテスト
7 変形性肘関節症のインピンジメント
3.手関節・手部
●手関節・手部の徒手検査の注意点とポイント
1 可動域と疼痛誘発テスト
2 手の構成と触覚
3 靱帯の損傷
4 関節の損傷
5 補助診断法
III 下肢
1.股関節
●股関節の徒手検査の注意点とポイント
1 閉鎖筋損傷の徒手検査法
2 鼠径部痛症候群の徒手検査法
2.大腿部
●大腿部の徒手検査の注意点とポイント
1 大腿部前面の筋打撲傷
2 大腿直筋の肉離れ
3 ハムストリングの肉離れ
4 その他
3.膝関節
●膝関節の徒手検査の注意点とポイント
1 内側側副靱帯関連
2 外側側副靱帯関連
3 前十字靱帯関連
4 後十字靱帯関連
5 半月板関連
6 その他
4.下腿・足関節・足部
●下腿・足関節・足部の徒手検査の注意点とポイント
徒手検査の注意点
1 下腿の徒手検査法
2 足関節の徒手検査法
3 外反扁平足の徒手検査法