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腎疾患診療に欠かせない最新エビデンス集!

臨床に直結する

腎疾患治療のエビデンス(電子版のみ)第2版

ベッドサイドですぐに役立つリファレンスブック

カバー写真
  • 編集:小林正貴(東京医大茨城医療センター教授)
  • 編集 南学正臣(東京大学教授)
  • 編集 吉村吾志夫(昭和大学藤が丘病院教授)
  • B5判・380頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-2028-7
  • 2012年10月7日発行
定価 9,350 円 (本体 8,500円 + 税10%)
なし
在庫
電子版販売サイト

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内容

序文

主要目次

腎疾患患者を前に,これから行おうとする治療はどのようなevidence があるか,あるいは他の方法に対してどのような結果・予後がもたらされるかを簡単に調べられるリファレンスブック.臨床家が現場で直面しうる問題を出発点に,文献検索toolなどを用いて得られたevidenceを一覧表形式でアトラクティブに掲示・解説.evidenceがない (目下,有効性を示唆する臨床試験のdataが見つからない) 場合にも,現時点ではdataがない旨を明記しつつ,その上での妥当な臨床判断を提供できる本.大好評を博した本書初版から約10年.満を持してお届けする最新エビデンス集.
☆図版53点,表組244点,モノクロ写真3点
第2版の序文

 2003年に「臨床に直結する腎疾患治療のエビデンス」が刊行されてから9年が経過しました.本書を常に携えて定期的な症例検討会を行っている施設があるとのお話も伺い,まさに腎疾患診療における実践書として好評をいただき,編者としては大変うれしく思っています.今回改訂版を刊行することになりました.
 この改訂版においても基本的なコンセプトに変わりはありませんが,9年という年月を経て多くのガイドラインが提唱され,その背景となる新しいエビデンスも構築されました.腎疾患の治療も大きく変わりつつあります.このような動きに即応し項目の選択を行いました.初版と同様,内容は腎疾患のすべてを網羅しているわけではありません.編者の各々が日常の臨床において直面し,またレジテントや若い腎臓医からの質問も多く,治療の根拠となるエビデンスとしてぜひ知っておきたいと感じたものを可能な限り選択致しました.種々のメディアからの新しい医学・医療の膨大な情報は毎日のように流れてきますが,一冊の本の重要性は依然として大きいものと考えられます.本書が腎疾患患者さんに対する診療の実践に役立てれば編者として大きな喜びです.
 初版同様,書きにくい内容も多く,執筆者の方々にはご迷惑をおかけしました.ご協力をいただき大変感謝しております.最後に改訂版の刊行には初版同様佐藤英昭様をはじめとする文光堂の皆様にご尽力いただきました.厚く御礼申し上げます.

平成24年10月
小林正貴・南学正臣・吉村吾志夫
第1章 臨床医が知っておくべきEBMとその実践─Overview─
第2章 腎疾患治療のエビデンス─各論─
IgA腎症の治療
 抗血小板薬・抗凝固薬
 副腎皮質ステロイド薬
 免疫抑制薬
 RAAS阻害薬(成人IgA腎症に対する)
 扁桃摘出術+ステロイドパルス療法
 扁桃摘出術+ステロイドパルス(扁摘パルス)療法とCR率
膜性腎症
 副腎皮質ステロイド薬
 特発性膜性腎症の治療:免疫抑制薬
微小変化型ネフローゼ症候群
 副腎皮質ステロイド薬(使用期間,投与量)(成人)
 免疫抑制薬(頻回再発型,ステロイド抵抗性,リツキシマブなども含めて)
巣状糸球体硬化症
 副腎皮質ステロイド薬,免疫抑制薬
 LDLアフェレーシスと血漿交換療法
膜性増殖性腎炎
 副腎皮質ステロイド薬,免疫抑制薬,抗血小板薬
ネフローゼ症候群
 食事療法(減塩+低たんぱく食)
 RAAS阻害薬
 ネフローゼ症候群に伴う脂質異常症治療
 予防的抗凝固療法
ANCA関連腎炎
 副腎皮質ステロイド薬(免疫抑制薬を含む)
 血漿交換療法
抗GBM抗体腎炎
 副腎皮質ステロイド薬(免疫抑制薬を含む)
 血漿交換療法
HCV関連腎炎
 副腎皮質ステロイド薬,インターフェロンとその他の治療薬
CKD
 CKDと心血管疾患
 RAAS阻害薬
 進行抑制のための低たんぱく食
 進行抑制のための減塩食
 喫煙と腎障害
 クレメジン
 利尿薬(トルバプタンを含めて)
 保存期貧血管理(ESA,Fe剤)
 スタチン
 CKDとsRAGE/AGE薬およびL‐FABP
 尿酸の管理
 腎機能に応じた許容運動量
糖尿病性腎症
 RAAS阻害薬
 低たんぱく食
 血糖管理と腎症発症(1型,2型を含めて)─腎症患者への薬物治療上の注意点─
 集学的治療
アミロイドーシス
 原発性ALアミロイドーシスの治療─自家末梢血幹細胞移植を併用した大量メルファラン療法(HDM+ASCT)─
ループス腎炎
 副腎皮質ステロイド薬
 免疫抑制薬
 アフェレシス
HUS,TTP
 病原性大腸菌によるHUSの治療
 非典型的HUS,TTPの治療
多発性胞腎
 薬物療法
 合併症の管理
Fabry病
 酵素補充療法
間質性腎炎
 薬物療法
IgG4関連腎臓病
 薬物療法
コレステロール塞栓
 薬物療法の有用性
妊娠
 腎炎合併妊娠の出産許可条件
 妊娠高血圧症候群時の降圧薬
 妊娠高血圧症候群と食事
ステロイド,免疫抑制薬の副作用対策
 ステロイド性骨粗鬆症の薬物療法
 易感染性
 肝炎の再燃(de novo肝炎)
AKI
 診断(分類,バイオマーカーなど)
 造影剤腎症への対策(ヨード,Gd造影剤含めて)
 血液浄化療法
 栄養管理
 薬物療法─ANP,dopamine
 AKIバイオマーカー(NGAL,L‐FABP)
血液透析
 透析導入タイミングと導入方法
 透析患者の栄養
 貧血の治療
 痒症の治療
 血液透析中の血圧低下に対する薬物療法
 血圧管理,脂質管理
 至適血液透析量
 バスキュラーアクセス管理
 透析患者の重症下肢虚血の現状と対策
透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症
 活性型ビタミンD製剤による薬物療法
 高リン血症治療薬
 副甲状腺摘出術の適応
透析患者のHCV感染症
 薬物療法
血液吸着療法
 敗血症,エンドトキシン血症における有用性
CAPD
 腹膜透析療法の選択と終了の判断
 腹膜炎の抗生剤と出口部管理
 腹膜透析療法終了後の処置(腹腔内洗浄など含む)
 腹膜透析と血液透析の併用(PD+HD併用療法)
 被性腹膜硬化症の内科的薬物療法
 被性腹膜硬化症の外科的治療
 被性腹膜硬化症の予防的処置(カテーテル抜去のタイミングを含む)
腎移植
 血液型不適合移植
 免疫抑制療法(拒絶反応への対策も含めて)
 腎移植後の感染管理
 移植後の血圧管理
 先行的腎移植
小児腎疾患
 小児重症IgA腎症の治療
 小児重症紫斑病性腎炎の治療
 微小変化型ネフローゼ症候群の治療
 保存期腎不全の食事療法(エネルギー,たんぱく質,塩分など)
 小児腎性貧血への処置
 血液透析と腹膜透析
 透析時の食事療法(エネルギー,たんぱく質,塩分など)
腎尿路系感染症(pyelonephritis,cystitis, prostatitis)
 薬物療法
腎血管性高血圧
 治療(内科的,外科的)
索引