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1枚のエコー画像から診断に至る思考過程がよくわかる!日常臨床に役立つ実践的エコー解説書!!

新刊

エコーは推理だ!

腹部エコー画像から診断に至る思考のプロセス

  • 著:畠 二郎(川崎医科大学教授)
  • B5変型判・212頁・2色刷(一部4色刷)
  • ISBN 978-4-8306-3761-2
  • 2020年11月発行
定価 6,600 円 (本体 6,000円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

1枚のエコー画像から診断に至る思考プロセスはまさに推理!提示された画像から何を読み取るか?怪しいのはどこか?次はどこを見ればよいか?どこかに落とし穴が潜んでいないか?――腹部エコーを中心に,そのプロセスを軽妙洒脱な語り口で解説.普段の診療でエコーを使っていない先生方も,駆使している先生も,楽しく読めて明日からの診療に役立つ一冊.雑誌「メディカル朝日」の人気連載「エコーは推理だ!」の単行本化.

序 文

 本書は2010年4月から2016年11月までメディカル朝日という雑誌(現在休刊)に,その後MedPeerというウェブサイトに計100回の連載を重ねた「エコーは推理だ!」の前半50回分をまとめ,一部改変したものです.いつかこの連載を本にしたいという願いを叶えて頂きました株式会社文光堂の皆さんに厚くお礼申し上げます.また生意気な若造であった(今は生意気なジジイ)私を温かく見守り,育てて頂いた恩師末永健二先生(元 市立三次中央病院院長,故人),春間 賢教授(川崎医科大学)はじめ多くの諸先輩方,さらにいつも興味深そうな(めんどくさそうな)症例を私に振り分けて(押し付けて)くれる川崎医科大学附属病院超音波センターの技師さんたちにも紙面をお借りして感謝申し上げる次第です.
 私事で恐縮ですが,初期研修後にへき地中核病院や診療所での勤務に携わる中で,何度もエコーに助けられました.そして感じたのは「ヒトは知らないものは見えていても認識しない」ということで,疾患や病態の知識が深まるにつれ,より多くのものがエコーで見えるようになりました.まさに「エコーは診断能力を写す鏡」とも言えるでしょう.いくらプローブの走査に習熟していても,臨床の知識が乏しければ画面に映し出された異常に気づかないか,気づいたにしても診断まで到達できないのです.病歴や身体所見などから診断仮説を立て,その診断を立証するためにはどこを見て何に気づけばよいのか,確定的な異常所見とは何なのか,という証拠収集と推理を繰り返しながら診断に迫るというエコーの醍醐味を第一線の臨床でご活躍の先生方にも知って頂ければとこの連載を開始したところ,幸いに多くの先生方に過分なご評価を頂きました.
 ということで本書はエコーの手ほどきとなるようなテクニックや典型的なエコー所見を網羅的に解説したものではありません.言ってみれば短編小説集(ただしノンフィクションです)のようなもので,一つ一つの症例(事件)においてエコーという捜査手段を用いて犯人(疾患)を突き止めるまでのプロセスを記述したものです.読者の方々には軽い読み物として,気が向いた時にお好きなところからお読み頂ければ幸いです.エコーを始めたばかりの方には「はぁ? よくわかんないな〜」という感じかも知れません.ある程度経験を積まれた方であれば「ひぇ〜,ここまで読み取らないといけないの?」と少し引かれるかも.ベテランの方々は「ふ〜ん,こんなこともあるのか」とちょっと得した気分が味わえることもあるでしょう.さらに読み進むにつれ,「へぇ〜,エコーって意外に面白いね」と関心を持って頂き,最後には「ほぉ〜,やっぱりエコーの力は臨床の力!」と納得して頂ければ望外の喜びです.ご一読頂いた後に,もし「確かにエコーは面白そうだな,けど症候別のアプローチが整理されたテキストがあったら便利なんだけど」と思われた先生!『症状・症候別POCUS実践活用術』(文光堂刊)という,先生にうってつけの本があります.是非こちらもお手に取ってみてください.もしかしたら診察室の片隅で埃を被っているかもしれないエコーですが,活躍の場を与えてあげれば先生の頼もしい相棒,名探偵ホームズにとってのワトソン君になることは間違いありません.何はともあれ,エコーは推理だ!

2020年10月
畠 二郎

1 推理の道も一歩から~描出と画像解析の基本を押さえよう
 File 1 エコーは推理だ! 〜プロローグ
 File 2 胆囊炎を突き止める
 File 3 見つけやすいが見えにくい 〜肝臓
 File 4 主役以上にモノを言う 〜アーチファクト 前編
 [MEMO]音響インピーダンス/コメットサイン
 File 5 主役以上にモノを言う 〜アーチファクト 後編
 File 6 ガサ入れするには一工夫 〜膵臓
 File 7 隠れてないのに捕まえにくい 〜消化管
 File 8 まとまりのない状況証拠?
 File 9 一見罪はないようだが?
 File 10 白黒つけるのも難しい
 [エコーのワザ]プローブの走査法 ─その1─
 File 11 エコー診断の強敵 ~急性膵炎
 File 12 小さな点は危険なサイン 〜腹水を見たら
 [エコー上達への道!?]どうやって最初にエコーを習得しましたか?
 File 13 犯人はこの先にいる! ~拡張したものは追え
 File 14 犯人はそこにはいない!
 [エコー上達への道I?]エコーによる診断能力を伸ばすにはどうしたらよいですか?
 File 15 まさに沈黙の臓器 ~脾臓
 File 16 犯人はすぐそこにいる ~胃
 [エコーのワザ]消化管の描出法 ─その1─
 File 17 同時にあらゆる場所に現れる ~それも診断への鍵

2 実践!エコーは推理だ! ~エコーで原因を解き明かす
 File 18 発熱と咽頭痛を訴える若年男性
 File 19 (X+Y)−X=Y
 File 20 隠れ上手な犯人を捜せ!
 [エコーのワザ]プローブの走査法 ─その2─
 File 21 想定外の犯人
 File 22 落ち着いて追い詰めよ!
 [エコー上達への道!?]周りに教えてくれる人がいないのですが,どうやって勉強したらよいですか?
 File 23 肝臓が二つ?
 File 24 ストーリーを完結せよ
 [エコーのワザ]消化管の描出法 ─その2─
 File 25 まさかこれが犯人?!
 File 26 あるはずのないもの
 File 27 草の根を分けて探す
 File 28 疑うところから捜査は始まる
 [エコーのワザ]消化管の描出法 ─その3─
 File 29 慣れた頃が危ない
 File 30 怪人20面相
 [MEMO]ハロー/モザイクパターン/bull’s eye sign/marginal strong echo/カメレオンサイン
 File 31 逃げも隠れもしてません!
 [エコーのワザ]造影超音波検査
 File 32 絶対にシロか?
 File 33 火のないところに煙は立たぬ
 [TOPIC]Choosing wisely
 File 34 隠れたつもりはないけれど
 [エコー上達への道!?]なぜ消化管に興味を持ちましたか?
 File 35 大草原の小さな村
 File 36 つながりを探れ
 File 37 見慣れない顔
 File 38 状況証拠と直接証拠
 File 39 どこのどいつだ?
 [TOPIC]POCUS
 File 40 悪意なき犯人
 File 41 軽犯罪?重大犯罪?
 File 42 遠方からの刺客
 File 43 包囲された犯人
 File 44 名探偵の必需品?
 File 45 消える証拠?
 File 46 犯人は(またも)そこにはいない
 File 47 いずれもシロ?
 File 48 DNA鑑定?
 File 49 白々しいのも要注意
 File 50 エコーはやっぱり推理だ!
 [MEMO]B-line

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