TOPページへ

競技復帰のための[リハ&リコ]に必要な技術と知識を,スポーツ現場の要望に応じ,分かりやすく伝える実践シリーズ!

Skill-Upリハビリテーション&リコンディショニング  

上肢急性外傷のリハビリテーションとリコンディショニング

リスクマネジメントに基づいたアプローチ

カバー写真
  • 監修:福林 徹(早稲田大学教授)
  •     小林寛和(日本福祉大学教授)
  • 編集:宮下浩二(中部大学准教授)
  • B5判・256頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-5169-4
  • 2012年5月発行
定価 4,860 円 (本体 4,500円 + 税)
あり
在庫

内容

主要目次

書評

肩・肘・手関節などの上肢関節の急性外傷に対する安全かつ効果的なリハ&リコの手技を紹介.各疾患の医学的知識,競技現場での救急処置の実際,スポーツ動作ごとの再発予防や二次的な後遺症のリスク管理までを視野に入れたリハ&リコの詳細などについて,臨床経験の豊富な整形外科医と理学療法士・アスレティックトレーナーにより,多くの図とともに分かりやすく解説.

【シリーズの特徴】
シリーズ〈Skill-Upリハビリテーション&リコンディショニング〉は,トレーナーに必要とされる知識と技術レベルの高度化,包括すべき内容の広範化が進むリハビリテーション&リコンディショニング分野について,選手やチームの要望に応えることのできる知識・技術の原点からアドバンスレベルまで,その分野に精通するプロフェッショナルにより分かりやすく伝える実践シリーズ.

I.上肢のリハビリテーション・リコンディショニングに要する構造と機能
 1.肩の構造と機能
 2.肘・前腕の構造と機能
 3.手関節・手の構造と機能
II.上肢急性外傷の病態・リスクと治療
 1.肩関節脱臼・亜脱臼の病態・リスクと治療
 2.肩腱板損傷の病態・リスクと治療
 3.肩鎖関節損傷・鎖骨骨折の病態・リスクと治療
 4.肘内側側副靱帯損傷の病態・リスクと治療
 5.手関節急性外傷の病態・リスクと治療
 6.指靱帯損傷・腱損傷の病態・リスクと治療
III.上肢急性外傷に対する救急処置
 1.肩の急性外傷に対する救急処置
 2.肘の急性外傷に対する救急処置
 3.手関節・手指の急性外傷に対する救急処置
  コラム 救急処置に用いる道具の工夫
IV.上肢急性外傷のリハビリテーション
 1.肩関節脱臼・亜脱臼のリハビリテーション
 2.肩腱板損傷のリハビリテーション
 3.肩鎖関節損傷・鎖骨骨折のリハビリテーション
 4.肘内側側副靱帯損傷(脱臼・骨折等含む)のリハビリテーション
 5.手関節捻挫&TFCC損傷および手根骨骨折のリハビリテーション
  コラム 肩関節外旋制動の装具の適応と問題点
V.上肢急性外傷に対するリコンディショニング(競技別)
 1.競技復帰後のリコンディショニングにおけるリスクマネジメント
 2.コンタクトおよびコリジョン競技におけるリスクマネジメント
 3.格闘技におけるリスクマネジメント
 4.オーバーヘッドモーションを伴う球技におけるリスクマネジメント
 5.体操競技におけるリスクマネジメント
 6.冬季競技におけるリスクマネジメント
  コラム 上肢に対するテーピングの工夫-皮膚に関連する問題への対応-
FURTHER READINGS
索引

評者:筒井廣明(昭和大学大学院保健医療学研究科・昭和大学藤が丘リハビリテーション病院スポーツ整形外科)

 既存のアスリートに対するリハビリテーション
やリコンディショニングに関する 書籍は,1冊の中に身体全体に関してのさまざまな外傷・障害について書かれてあったため,内容はどうしても「浅く,広く」になってしまい,書籍自体がリハビリテーションやリコンディショニングの専門書というより,スポーツ外傷・障害に対するガイド
ブック的なものになっていた.しかし本書は,スポーツ障害の中でも上肢のスポーツ障害に的を絞って書かれているため,関節の構造から機能,治療に至るまで,上肢それぞれの関節に関して内容が深く掘り下げられており,より実践に活用できる専門書としての色が濃く出ている.
 本シリーズの中で本書は上肢の急性外傷に焦点を絞っているため,代表的な上肢急性外傷が網羅されている.上肢急性外傷の病態と一般的な治療方法,応急処置,リハビリテーションなど,
外傷・障害発生時の現場での対応から医療機関および競技復帰に至るまでの対応などが,単に各急性外傷ごとに回復過程に合わせて詳しく書かれているだけでなく,現場で活用できるように具体的な内容となるよう工夫されている.特に,リコンディショニングの部分では,「競技の基本的な動,作の概説」や「好ましい動作の特徴」,「外傷再発に関する代表的な動作」,「動作の問題に影響する機能的・体力的な要因」,「予測される二次的な症状とリスクマネージメント」などが各競技別に具体的に説明されていて,活用しやすい.執筆された方々が,それぞれの競技に長年携わったことにより得られた貴重な経験と知識に基づいた内容で埋め尽くされた本書は,外傷により生じたアスリートのさまざまな身体的問題点を的確かつ早急に解決するための実践バイブルとしての位置づけに仕上がっている.
 本書は,スポーツ選手の治療にかかわっている医師,理学療法士,アスレティックトレーナー,スポーツ専門科学者などさまざまな分野の専門職種がそれぞれの視点からスポーツによる上肢急性
外傷を捉え,執筆者たちの「アスリートを怪我かと守りたい」「早く復帰させたい」という思いが詰まった本である.アスリートの活動現場で活動されているさまざまな診療科の医師,理学療法士,トレーナーだけでなく,選手や選手の指導者にも一読していただくことで選手の涙の数を減らすことが可能な一冊である
(「臨床スポーツ医学」2012年9月号掲載)