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日本医師会が総力を挙げて編集!健康スポーツ医学に関わるすべての関係者のためのバイブル!!

健康スポーツ医学実践ガイド

多職種連携のすゝめ

カバー写真
  • 編集:日本医師会
  • A4判・208頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-5194-6
  • 2022年6月17日発行
定価 3,850 円 (本体 3,500円 + 税10%)
あり
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正誤表

内容

序文

主要目次

日本医師会の編集による,健康スポーツ医活動に必要な知識をまとめた実践ガイド.基本的な運動療法の知識のみならず,ライフステージ別にみた運動の在り方,救急対応,運動施設との連携,障がい者スポーツにおける医学的サポート,活動の実際など,さまざまな視点から解説されている.健康スポーツ医学に関わるすべての関係者必携の一冊.


 人生100年時代といわれるようになって久しくなります.ただ長生きするだけではなく,健康に過ごす時間をできるだけ長くしたいものです.
 2020年1月に日本国内で初めて確認された新型コロナウイルス感染症の影響で在宅時間が長くなり,運動の医学的効果があらためて見直されています.「1に運動,2に食事,しっかり禁煙,最後にクスリ」という厚生労働省の標語にありますように,運動は自己免疫力を高めたり,生活習慣病の改善などにも役立つ極めて重要な要素です.今後,高齢者や有病者などリスクを抱える方への対応として,運動に対する医療の関わりがますます重要になると思われます.
 また,疾病に対する運動療法の知見も大きく様変わりしています.これまで運動が禁忌とされてきた疾病にも,運動が有効となるエビデンスが集積されてきています.

 日本医師会では1991年に認定健康スポーツ医制度を発足させ,多くの認定健康スポーツ医を養成してきました.認定健康スポーツ医や運動指導者等からの適切なアドバイスを必要とする人は多くいるものと考えられ,現場がそのニーズに応えるには関係者がお互いに協力することが重要です.
 こうした中,本会では,運動を健康維持に役立てる具体的な方策として,「健康スポーツ医学実践ガイド」を出版することといたしました.
 本ガイドでは,実に多くの関係者に執筆いただきました.多忙の中ご執筆いただいた方々に心よりお礼申し上げます.そして,本ガイドが,かかりつけ医や認定健康スポーツ医の先生方をはじめ,運動関連の分野で活躍している多くの皆さまの連携に役立ち,運動指導や生活指導の一助となることを切に願っております.常に皆さまのお手元に備えていただけましたら幸いです.

2022年6月
公益社団法人日本医師会
会長 中川俊男
Ⅰ.運動・身体活動の健康における意義と医師との関わり
 1.運動・身体活動推進における医師(医療職)の役割
 2.運動・身体活動と健康(科学的エビデンス,ガイドライン)

Ⅱ.運動療法・指導の基礎知識
 1.スポーツ医学の基礎知識
 2.メディカルチェックと運動処方の考え方
 3.保健指導・行動変容の支援

Ⅲ.ライフステージ・対象別にみた運動についての医師の関わり
 1.幼児・学童期における運動の在り方と医師の関わり(小児科系)
 2.幼児・学童期における運動の在り方と医師の関わり(整形外科系)
 3.中学~大学における運動の在り方と医師の関わり
 4.勤労世代における運動の在り方と医師の関わり
 5.女性における運動の在り方と医師の関わり
 6.高齢者における運動の在り方と医師の関わり
 7.日常診療で競技者が受診した際の留意点~アンチ・ドーピングの観点から~

Ⅳ.内科疾患に対する運動療法
 1.メタボリックシンドローム,肥満症の運動療法
 2.生活習慣病患者のための運動療法
 3.循環器疾患の運動療法
 4.慢性腎臓病の運動療法
 5.COPDの運動療法
 6.指定運動療法施設の利用料金に係る医療費控除

Ⅴ.整形外科的疾患に対する運動療法
 1.腰痛
 2.膝関節障害
 3.肩部の障害
 4.骨粗鬆症(脆弱性骨折を含む)
 5.運動実施時に特別な配慮を要する整形外科的疾患(脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア)

Ⅵ.障がい者の運動・スポーツ
 障がい者スポーツにおける医学的サポートの重要性

Ⅶ.運動時の救急対応
 1.大会等の救護を頼まれたときの対応
 2.運動時に発生しやすい救急事故:内科系救急事故
 3.運動時に発生しやすい救急事故:外傷(応急処置,創傷感染防止)
 4.運動時に発生しやすい救急事故:頭・頚部外傷
 5.スポーツ事故の損害賠償事例と医師の責任の範囲(スポーツ法医学)

Ⅷ.運動施設との連携
 1.医師から見た運動施設等との連携
 2.医師との連携で期待されること(運動施設側→医師)
 3.運動施設と連携のポイント
  1)健康増進施設
  2)医療法42条疾病予防運動施設
  3)自治体の運動施設
  4)民間の運動施設・フィットネスクラブ
 4.運動関連資源マップ
 5.運動連携パス・運動療法連携パス

Ⅸ.健康スポーツに関する医師と指導者の研修・認定制度
 1.医師のためのスポーツ医学研修・認定制度
  1)日本医師会認定健康スポーツ医制度
  2)日本スポーツ協会(JSPO)公認スポーツドクター
  3)日本整形外科学会認定スポーツ医
  4)日本パラスポーツ協会公認障がい者スポーツ医
 2.運動指導者の資格
  1)健康運動指導士
  2)理学療法士
  3)日本スポーツ協会公認スポーツ指導者
  4)その他,各学会等認定資格
  5)日本パラスポーツ協会公認障がい者スポーツコーチおよびトレーナー
  6)医学系学会認定の運動に関する指導士資格 心臓リハビリテーション指導士,糖尿病療養指導士,その他
  7)スポーツ団体の資格例

Ⅹ.健康スポーツ医の活動の実際
 1.日常診療における健康スポーツ医活動実践例
 2.多角的医療機関経営と運動療法
 3.行政等と連携した保健事業への展開
 4.整形外科医のスポーツ医活動と地域連携
 5.地域のスポーツ大会を支える医師会の活動
 6.都道府県医師会・郡市区医師会の「健康スポーツ医活動向上」のための取り組み

Column 健康づくりにおける身体活動・運動の重要性と中長期的な展望について
Column 運動を健康維持・増進に役立てるために
Column 健康スポーツ医を活用した市民への健康啓発活動について:西宮市医師会(兵庫県)の取り組み―脊椎ストレッチウォーキングin西宮―

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