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乳癌の薬物療法の「コツと落とし穴」を押さえる,新たなバイブル!

Knack & Pitfalls  

乳癌薬物療法の要点と盲点

  • 監修:戸井雅和(京都大学名誉教授/がん・感染症センター都立駒込病院院長)
  • 編集:佐治重衡(福島県立医科大学医学部腫瘍内科学講座主任教授)
  • 編集 増田慎三(名古屋大学大学院医学系研究科乳腺・内分泌外科学教授)
  • B5判・308頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2264-9
  • 2023年6月26日発行
定価 8,800 円 (本体 8,000円 + 税10%)
あり
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正誤表

内容

序文

主要目次

現在の標準治療をベースに,患者背景に合わせたレジメン選択や適切に治療を続ける工夫など,ガイドラインの行間を埋める乳癌薬物療法の実践書. 「日常診療で知っておくと便利なコツと落とし穴」を軸に,第一線で活躍する執筆陣の経験知や対処法を豊富に掲載.最近のトピックスやコントラバーシーな話題も,「ワンポイントアドバイス」として読みやすく掲載した,新たな1冊.
序文

 Knack & Pitfallsシリーズは,一般外科医,研修医を対象として,日常診療で知っておくと便利な“コツKnack”と陥りやすい“ピットフォールPitfalls”を解説する書として好評のシリーズです.乳腺外科領域のKnack & Pitfallsシリーズは,四半世紀前の1998年に初版の「乳腺外科の要点と盲点」が刊行されており,現在ベテランの乳腺外科の先生方の中には,研修医や専攻医時代にお読みいただいた方もいらっしゃるのではと思います.
 一方,その後の乳癌診療は大きく変化し,手術のみでなく,薬物療法や放射線療法を合わせた統合的な治療戦略が必要となってきました.また,特に進行・再発乳癌治療においては「乳腺外科」を超えた多科連携のもと,様々な分野の専門家がかかわる集学的治療が主軸となっています.このような乳癌診療の現況を踏まえ,内分泌療法薬,化学療法薬および分子標的治療薬などの薬物療法を独立させ,この度新たに「乳癌薬物療法の要点と盲点」として新たに本書を企画いたしました.また,薬物療法の益を最大限に得るには適切な副作用管理も重要であることから,支持療法や治療中に起きる様々な病態に対する対応も執筆項目に挙げています.
 乳癌診療ガイドラインに記載されている,標準治療としての薬物療法を理解し実践いただくことの重要性は当然として,それを患者さんにあわせて応用するためのコツ,レジメンの実践的な使い方など,ガイドラインの行間を埋める実用的な書籍として,エビデンスのないものや経験的なことも積極的に記載しています.また,患者さんの様々なライフスタイル(都心部・地方などにおける病院へのアクセス状況,職業などの社会背景,副作用に関する考え,経済的事情…など)を配慮した実地臨床におけるレジメン選択や,副作用に対する対処法について,その緊急性の有無の判断も含め,実際の現場でどう対応するかについても取り上げました.
 本書の読者対象としては,これから乳腺診療に携わり,認定医・専門医を目指す若手医師のみならず,すでに専門医として日々診療に携わる乳腺外科医や腫瘍内科医,さらに乳癌診療にかかわっていただく放射線治療医や緩和ケア医の先生方も想定しています.また,チーム医療を支える薬剤師・看護師をはじめとする医療スタッフにも役立つ情報が織り込まれていると思います.有益な「先人のコツ」を知り,日々の診療への実践を通して,その経験を重ね,そしてさらにより良いコツを見出すことにより,次世代の若手への伝授にも利用いただけるような書籍になればと期待しております.

2023年6月
佐治 重衡・増田 慎三
Ⅰ.基本事項
  1.基本アルゴリズムの理解のしかた
   a.周術期治療
   b.進行・再発期治療
  2.薬物動態を理解するためのポイント
  3.薬物相互作用のポイントとピットフォール
  4.医療経済と公的支援
  5.遺伝性遺伝子の検査
  6.がん遺伝子パネル検査
  7.遺伝子発現解析(多遺伝子アッセイ)
  8.若年性乳癌治療のコツ
  9.高齢者乳癌治療のコツ
  10.合併症を有する場合の化学療法のコツ
  11.Stage Ⅳ乳癌に対する集学的治療

Ⅱ.術前・術後薬物療法の要点と盲点
 A.化学療法
  1.EC/AC
  2.毎週パクリタキセル
  3.3週毎ドセタキセル
  4.TC
  5.ddAC-ddPAC
  6.classical CMF
  7.S-1
  8.カペシタビン
  9.タキサン+トラスツズマブ+ペルツズマブ
  10.ドセタキセル+カルボプラチン+トラスツズマブ(+ペルツズマブ)
  11.トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)
  12.ペムブロリズマブ+化学療法
  13.オラパリブ
 B.内分泌療法
  1.アロマターゼ阻害薬(ANA・LET・EXE)
  2.タモキシフェン・トレミフェン
  3.LH-RHアナログ
  4.アベマシクリブ

Ⅲ.進行・再発乳癌に対する薬物療法の要点と盲点
 A.HER2陽性乳癌
  1.パクリタキセル+トラスツズマブ+ペルツズマブ
  2.ドセタキセル+トラスツズマブ+ペルツズマブ
  3.トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)
  4.トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)
  5.カペシタビン+ラパチニブ
  6.その他の化学療法+トラスツズマブ+ペルツズマブ
 B.HER2陰性乳癌
  1.EC/AC
  2.毎週パクリタキセル
  3.毎週パクリタキセル+ベバシズマブ 
  4.3週毎ドセタキセル
  5.nabパクリタキセル
  6.エリブリン
  7.カペシタビン
  8.S-1
  9.ビノレルビン
  10.ゲムシタビン
  11.CPT-11
  12.カペシタビン+シクロホスファミド
  13.アテゾリズマブ+nabパクリタキセル
  14.ペムブロリズマブ+化学療法
  15.オラパリブ
 C.HR陽性乳癌
  1.アロマターゼ阻害薬(ANA・LET・EXE)
  2.タモキシフェン・トレミフェン
  3.フルベストラント
  4.EXE+エベロリムス
  5.内分泌療法+パルボシクリブ
  6.内分泌療法+アベマシクリブ
  7.メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(MPA)
  8.エチニルエストラジオール(EE2)
 D.骨修飾薬
  1.ゾレドロン酸
  2.デノスマブ

IV.有害事象への対応と間違えやすい病態
  1.白血球減少と発熱性好中球減少症
  2.貧血・血小板減少
  3.悪心・嘔吐
  4.便秘・下痢
  5.口腔粘膜炎
  6.皮膚障害
  7.脱毛
  8.浮腫
  9.心毒性
  10.間質性肺炎・薬剤性肺障害
  11.末梢神経障害
  12.B型肝炎の再活性化対策
  13.免疫関連有害事象(irAE)
  14.倦怠感・疲労感
  15.ホットフラッシュ・更年期症状・ホルモン関連有害事象
  16.関節痛・骨量低下(骨強度低下・骨粗鬆症)
  17.血栓・塞栓症
  18.妊孕性保持の工夫

V.症状緩和のための対策
  1.疼痛に対するオピオイドや支持薬
  2.うつ・不眠などの心理反応に対する支持薬

索引