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日本糖尿病学会と日本老年医学会が総力を挙げて作成した高齢者糖尿病患者のための診療ガイドブック!

高齢者糖尿病治療ガイド2018

カバー写真
  • 編著:日本糖尿病学会・日本老年医学会
  • B5判・96頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-1391-3
  • 2018年3月発行
定価 864 円 (本体 800円 + 税)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

日本糖尿病学会と日本老年医学会が総力を挙げて編集・執筆した,高齢者糖尿病の診療ガイドブック.高齢者糖尿病における診断と治療の基本,低血糖や合併症への対応など,診療に必要なエッセンスがコンパクトにまとめられており,わかりやすく充実した内容となっている.内科医はもちろん,他科の医師,コメディカルスタッフなどにも役立つ1冊.

はじめに

 今,高齢者の増加が著しい.総務省統計局の発表では,平成29年9月15日現在,我が国の65歳以上の人口は3,514万人であり,高齢化率は27.7%で,1年前より増加している.厚生労働省から発表された平成28年国民健康・栄養調査結果の概要においても,「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000万人と推計され,その中で,60歳以上の高齢者が占める割合が男女とも増加している.すなわち,「高齢者糖尿病」に関して真剣に考えなければならない時代となった.そして,加齢とともに現れてくる身体的および精神的諸症状・疾患(老年症候群)を伴う場合には,糖尿病の治療という面では特別な配慮が必要であることも事実である.
 この様な背景の下,日本糖尿病学会と日本老年医学会は,我が国における高齢者糖尿病の治療の質の向上のために合同委員会を設置し,高齢者糖尿病の適切な評価に基づく,よりきめの細かい個別の管理目標を設定,両学会合同で「高齢者糖尿病の診療ガイドライン」を作成することをはじめ,継続的な連携を進めることで合意した(日本糖尿病学会・日本老年医学会両理事長からのプレスリリース(2015年5月18日)から一部引用).合同委員会では,種々の議論を行い,「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)」を策定・公表すると共に,「高齢者糖尿病診療ガイドライン2017」を発行した.
 今回,実地医家の先生方と糖尿病専門医との間のみならず,医療スタッフや研修医を含めた,高齢者糖尿病診療における知識の共有および診療の質の向上を目的に「高齢者糖尿病治療ガイド2018」を策定した.
 本書は,基本的に「糖尿病治療ガイド2016-2017」の記載に基づいており,糖尿病治療ガイド編集委員会の許可を得て,多くの記載・図・表を引用させて頂いた.
 査読にご協力頂いた,両学会理事・学術評議員の先生方,糖尿病治療ガイド編集委員会委員の先生方に,この場をお借りして御礼申し上げたい.
 本書が,日々進歩している高齢者糖尿病治療の理解に役立ち,日々の診療に寄与することを祈念している.

2018年1月
 高齢者糖尿病の治療向上のための日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会

1.高齢者における糖尿病の特徴
 A.成因上の特徴
 B.臨床上の特徴
 C.合併症上の特徴
 D.その他の特徴
2.高齢者糖尿病の診断
 A.病歴(現病歴,既往歴,家族歴,他疾患)聴取上の注意
  1.現病歴
  2.既往歴
  3.家族歴
  4.治療歴
  5.病気に関する知識と生活歴
 B.身体所見(皮膚・眼・口腔・下肢・神経系)診察上の注意
  1.皮 膚
  2.眼
  3.口 腔
  4.下 肢
  5.神経系
 C.診断のための検査
  1.糖代謝異常の判定区分と判定基準
  2.75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)
 D.糖尿病の診断
3.高齢者糖尿病の病型分類
4.高齢者糖尿病の総合機能評価
 A.高齢者糖尿病の総合機能評価(CGA)
 B.認知機能の評価法
 C.ADLの評価法
5. 高齢者糖尿病の治療方針
 A.高齢者糖尿病治療の目標
 B.高齢者糖尿病の血糖コントロール目標
 C.カテゴリー分類の考え方
 D.治療方針の立て方
  1.インスリン依存状態
  2.インスリン非依存状態
 E.糖尿病教育
 F.災害への備え
  1.医療機関,地域での備え
  2.患者の備え
6. 高齢者糖尿病の食事療法
 A.食事療法の進め方
  1.適正なエネルギー摂取量の指示
  2.バランスのとれた食品構成
  3.タンパク質摂取量の指示法
 B.食事療法の実際
  1.食品交換表が使える場合
  2.食品交換表の使用が困難な場合
  3.食事療法の評価と指導
7. 高齢者糖尿病の運動療法
 A.高齢者に適した運動療法
  1.運動の種類
  2.運動の強度
  3.運動の頻度と負荷量
  4.高齢者糖尿病患者における運動療法の効果
 B.高齢者糖尿病の運動療法上の注意
 C.フレイル,サルコぺニア,ADL低下のある例での運動療法
8. 高齢者糖尿病の薬物療法
 A.経口薬療法
  1.ビグアナイド薬
  2.チアゾリジン薬
  3.スルホニル尿素(SU)薬
  4.速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)
  5.DPP-4阻害薬
  6.α-グルコシダーゼ阻害薬
  7.SGLT2阻害薬
  8.配合薬
 B.注射薬療法
  1.インスリン
  2.GLP-1受容体作動薬
9.高齢者糖尿病に合併した高血圧,脂質異常症,メタボリックシンドロームの治療
  と注意点
 A.高齢者糖尿病に合併した高血圧
 B.高齢者糖尿病に合併した脂質異常症
 C.メタボリックシンドローム
  1.メタボリックシンドロームの概念
  2.高齢者におけるメタボリックシンドロームの臨床的意義
  3.高齢者におけるメタボリックシンドロームの治療
  4.メタボリックシンドロームと肥満,肥満症の関係
10.さまざまな病態における糖尿病の治療
 A.ステロイド治療時の血糖コントロール
 B.周術期の血糖コントロール
 C.感染症時の血糖コントロール
 D.高齢者の急性心筋梗塞,脳梗塞時の血糖コントロール
 E.高齢者糖尿病の終末期ケア時の血糖コントロール
 F.介護施設入所の高齢者糖尿病の血糖コントロール
11.低血糖およびシックデイ
 A.高齢者の低血糖
  1.症状の特徴
  2.低血糖の誘因
  3.低血糖時の対応
  4.再発予防
 B.シックデイ
  1.シックデイとは
  2.シックデイの際の対応
  3.シックデイでの療養指導
12.高齢者糖尿病における合併症とその対策
 A.急性合併症
  1.高浸透圧高血糖状態
  2.糖尿病ケトアシドーシス
  3.感染症
 B.慢性合併症
  1.高齢者糖尿病における糖尿病網膜症の診療上の注意点
  2.高齢者糖尿病における糖尿病腎症の診療上の注意点
  3.高齢者糖尿病における糖尿病神経障害の診療上の注意点
  4.高齢者糖尿病における動脈硬化性疾患の診療上の注意点
  5.糖尿病足病変
  6.骨粗鬆症
  7.歯周病,口腔ケア
  8.認知症
  9.うつ
  10.サルコぺニア
付 録
 付録1 Lawtonの尺度(手段的ADL)
 付録2 Barthel Index(基本的ADL)
 付録3 改訂長谷川式簡易知能スケール(HDS-R)
 付録4 The Dementia Assessment Sheet for Community-based Integrated Care System-21 items
    (DASC-21)
索 引