TOPページへ

食道癌病理診断における座右の書!待望の改訂版‼

新刊

腫瘍病理鑑別診断アトラス  

食道癌第2版

カバー写真
  • 編集:大橋健一(東京医科歯科大学教授)
  •     河内 洋(がん研究会有明病院部長)
  • B5変型判・232頁・4色刷
  • ISBN 978-4-8306-2259-5
  • 2021年9月発行
定価 16,500 円 (本体 15,000円 + 税10%)
あり
在庫

内容

序文

主要目次

腫瘍病理鑑別診断アトラスシリーズ「食道癌」,待望の第2版.2012年の初版発行から約10年,2019年にはWHO分類第5版が発行されるなど,食道癌の臨床・病理を取り巻く環境は日々変化している.そうした状況を踏まえて,今回,食道病理のエキスパートが精選した病理写真とともに,定義や概念,診断上の要点を解説.食道癌病理診断の標準化を図りつつ鑑別ポイントをも網羅し,さらに,臨床との連携では欠かせない内視鏡診断や治療法のトピックもアップデータした.食道癌病理診断において即戦力となる,「痒い所に手が届く」座右の書.

第2版の序

 2012 年4月に本シリーズ「食道癌」が刊行され9年が経過した.その間,2015年には食道癌取扱い規約第11版が刊行され,病理組織分類や病理診断記載項目にも一部変更が加えられた.実臨床では内視鏡的粘膜下層剝離術endoscopic submucosal dissection(ESD)の普及,拡大内視鏡診断学の進歩および共通分類(日本食道学会分類)の提唱,Barrett食道およびBarrett食道腺癌の緩やかな増加,術前化学療法や根治的化学放射線療法の進歩など,食道癌の臨床・病理を取り巻く環境も変化している.これら近年の変化を踏まえて,今回の第2版が企画された.
 第2版では,基本的には初版の内容を踏まえつつ,現行の食道癌取扱い規約第11版の内容に準拠して,食道癌の病理診断に携わる病理医・臨床医にとって理解しておくべき事項を豊富な図表を用いてわかりやすく解説する方針とした.具体的には,本シリーズの編集方針に従い,「第1部 検鏡前の確認事項・病理標本の取扱い方」「第2部 組織型と診断の実際」「第3部 鑑別ポイント」「第4部 臨床との連携」の4部構成とし,それぞれに細項目を設けた.各執筆者には日常診療でよく遭遇するもの,鑑別診断に迷うもの,診断を誤ると治療方針に大きな影響を与えるもの,などを中心に解説をお願いした.
 目次は基本的には初版の流れを踏襲しているが,第2部は組織型の解説に重点を置き,壁深達度,脈管侵襲,浸潤形式など,どの組織型においても必要となる判定項目については第3部で鑑別点も含めて解説することとした.また,組織型については,2019年7月にWHO消化器腫瘍分類第5版が刊行されたことを踏まえ,改訂内容の紹介も含めて解説している.
 執筆者については,現場で食道癌の病理診断に携わっている現役病理医から候補者を選定した.第4部については,歴史的なことを含めて総論的内容を解説するという意図から,食道癌診療の中心的役割を担っている臨床領域のエキスパートおよび,経験豊富なベテラン病理医に執筆を依頼した.
 本書が読者諸兄姉にとって,食道癌病理診断において即戦力となる,「痒い所に手が届く」座右の書となれば幸甚である.

令和3年8月
大橋 健一
河内 洋


この「腫瘍病理鑑別診断アトラスシリーズ」は日本病理学会の編集協力のもと,刊行委員会を設置し,本シリーズが日本の病理学の標準的なガイドラインとなるよう,各巻ごとの編集者選定をはじめ取りまとめを行っています.

腫瘍病理鑑別診断アトラス刊行委員会
小田義直,坂元亨宇,深山正久,松野吉宏,森永正二郎,森谷卓也

第1部 検鏡前の確認事項
 Ⅰ.取扱い規約組織学的分類とWHO組織分類
  1.取扱い規約分類,WHO分類を理解する上で知っておきたい基礎知識
  2.食道癌取扱い規約の変遷
  3.WHO組織分類の変遷
  4.上皮内腫瘍に関する取扱い規約分類とWHO分類の比較
 Ⅱ.病理標本の取扱い方―標本整理・固定から切り出しまで
  1.手術切除標本の取扱い
  2.内視鏡的切除標本の取扱い
  3.食道癌の肉眼型(病型分類)と肉眼観察
 Ⅲ.食道の解剖学・組織学
  1.解剖
  2.組織

第2部 組織型と診断の実際
 Ⅰ.主に扁平上皮領域に発生する病変
  1.良性上皮性腫瘍・腫瘍様病変
  2.扁平上皮内腫瘍
  3.上皮性悪性腫瘍
  (1)扁平上皮癌
  (2)類基底細胞扁平上皮癌
  (3)癌肉腫
  (4)腺扁平上皮癌,粘表皮癌
  (5)腺様囊胞癌およびその他の唾液腺型腫瘍
  (6)神経内分泌腫瘍
  (7)未分化癌
  4.非上皮性腫瘍・腫瘍様病変
  (1)顆粒細胞腫を含む神経性腫瘍,平滑筋腫,GIST,血管性腫瘍
  (2)食道悪性黒色腫と食道メラノサイトーシス
  (3)その他の食道非上皮性腫瘍・腫瘍様病変
  5.他臓器腫瘍の食道への浸潤・転移
 Ⅱ.主に食道胃接合部に発生する病変
  1.Barrett食道,腺系異型上皮
  2.腺癌
  3.逆流性食道炎および関連非腫瘍性病変

第3部 鑑別ポイント
 Ⅰ.生検診断の鑑別ポイント
  1.炎症等に伴う異型と腫瘍性病変の鑑別
  2.治療後の生検標本の診断と鑑別
 Ⅱ.切除標本診断の鑑別ポイント
  1.壁深達度の判定
  2.脈管侵襲の判定
  3.浸潤形式の判定

第4部 臨床との連携
 Ⅰ.食道内視鏡診断の進歩および病理との対応
  1.食道内視鏡診断学の解説(拡大内視鏡を除く)
  2.拡大内視鏡および超拡大内視鏡
 Ⅱ.食道癌治療
  1.食道癌診療ガイドラインの解説
  2.食道癌内視鏡治療および外科治療(治療適応を含めて)
  3.食道癌薬物療法・放射線療法の解説
 Ⅲ.病理診断報告書の記載
  1.生検検体の病理所見の記載
  2.内視鏡的切除検体の病理所見の記載
  3.手術検体の病理所見の記載
  4.治療効果の組織学的効果判定

索引