TOPページへ

大好評マニュアル,ついに改訂!

脊髄損傷理学療法マニュアル第2版

カバー写真
  • 編集:岩﨑 洋(国立障害者リハビリテーションセンター病院リハビリテーション部副理学療法士長)
  • B5判・420頁・2色刷
  • ISBN 978-4-8306-4514-3
  • 2014年12月発行
定価 7,020 円 (本体 6,500円 + 税)
あり
在庫
正誤表

内容

序文

主要目次

大好評を博した初版から8年ぶりの改訂である.臨床の第一線で活躍中の執筆陣によって,現状に即した追加・修正を全体的に行った.新知見を盛り込みつつ,脊髄損傷の理学療法のすべてを解説した実践書.新人・若手理学療法士,必携の一冊.
 追加・修正の例)
 ・神経再生
 ・脊髄障害自立度評価法(SCIM)
 ・非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)
 ・痙縮治療
 ・ロボットによる歩行支援
 など
☆図版25点,表組63点,モノクロ写真4点,イラスト・線画68点

第2版に寄せて

 初版に対しては,嬉しいことに直接,多くの方から厳しいお言葉をいただきました.しかし,それと同程度のお褒めの言葉も頂戴いたしました.深謝いたします.イラスト,説明文は色々な資料で拝見することがありました.出典記載もなく使用されている場合は残念でしたが,選んでいただけたことは非常に光栄に感じています.特に,アラビア語に訳されたことには,格別な思いを抱いております.
 『脊髄損傷理学療法マニュアル』が出版された2006年以降,マスコミ,臨床場面で神経再生が話題になることが多くなってきたと感じています.そして,この文章を書いていると,私が35年前に,脊髄損傷の方のリハビリテーションに携わり始めた時,尊敬する先輩PTのおっしゃった言葉が思い出されます.「君が60歳になるころには,臨床場面で神経再生が始まっているよ.」先の話だと考えていましたが,今,神経再生では研究成果がみられています.予想は的中しました.研究ではご存知のようにiPS細胞です.ES細胞,嗅粘膜移植もあります.実験レベルを超え,臨床応用レベルまでになりました.まだ,満足のいく結果は得られていませんが,近いうちに良い結果が得られることを患者様と同様に我々も祈念しております.そして,我々も臨床でお役に立ちたいと考えております.
 よく話題になることですが,将来的に神経再生が可能になると我々はセラピストとして出番がなくなるのでしょうか.いいえ,さらに重要視されると考えています.今までとは異なった捉え方,考え方,そして,方法の開発を要求されることとなるでしょう.脊損のアプローチはやり尽くされてきたと考えている方もいらっしゃるでしょうが,まだまだ開発の必要性があることはおわかりでしょう.そして,これからのアプローチのキーワードは“感覚入力”でしょう.そのことを踏まえ,初版から至る所に記述してあります.お気づきになられるでしょう.
 ところで,将来的にすべての脊髄損傷の方が,神経再生のアプローチの恩恵に浴することができるでしょうか.まず,難しいと考えられます.しかし,臨床場面で担当する脊髄損傷の方々に対して,我々はその時点で考えられる最高の対応ができることが重要であります.そのためにも,現在施行されているアプローチ,さらに改良されたものは必要でしょう.これからもこのマニュアルは基本になるものであってほしいと考えています.
 最後に,この本が脊髄損傷の方,アプローチされる方の福音書となれば幸いであります.

2014年12月
岩﨑 洋

第1章 病 態
 1.現状(総説)
 2.脊髄解剖・神経症状・レベル
 3.尿路障害
 4.合併症
第2章 理学療法
 1.理学療法の評価
 2.呼吸理学療法
 3.理学療法
  -1- 急性期
  -2- 回復期(PT室での練習)
  〔1〕関節可動域練習
  〔2〕筋力増強練習
  〔3〕座位バランス
  〔4〕プッシュアップ
  -3- 基本動作
  〔1〕寝返り・起きあがり
  〔2〕四つ這い・膝立ち
  -4- 移乗動作
  〔1〕車いすとベッド間の移乗動作(トランスファー)
  〔2〕トイレ⇔車いす
  〔3〕車いすと自動車間のトランスファー
  〔4〕床⇔車いす
 4.立位・歩行
  -1- 歩行の意義・効果(身体的変化)
  -2- 練 習
  〔1〕内側股継手付長下肢装具
  〔2〕ロボットによる歩行支援,ARGO
 5.日常生活動作
  -1- 食 事
  -2- 更 衣
  -3- 排 泄
  -4- 入浴,洗体
  -5- 自動車改造と運転
  -6- 余暇(パソコンなど)
 6.不全麻痺の理学療法
  -1- 理学療法評価
  〔1〕神経学的評価
  〔2〕身体機能障害を評価する
  -2- 運動療法
  〔1〕下肢体幹への運動感覚入力
  〔2〕体幹・四肢の交叉性運動
  〔3〕四つ這い
  〔4〕座位練習
  〔5〕膝立ち位
  〔6〕斜面台を用いた練習
  〔7〕起立練習
  〔8〕歩行練習
 7.住宅改修
 8.車椅子(処方・操作練習)
  -1- 操作練習
  -2- 車椅子・シートクッションの処方
 9.トランスファー
  -1- 全介助
  -2- リフト
第3章 最新の知見
 1.高位頸髄損傷者
 2.性・妊娠と出産
 3.シーティング
 4.環境制御装置
 5.電動車いす
 6.褥 瘡
 7.スポーツ
 8.体重免荷式トレッドミルトレーニング
 (body weight-supported treadmill training:BWSTT)
 9.介助犬
 10.脊髄再生
 11.高位頸髄損傷者(人工呼吸器依存高位頸髄損傷者)に対する非侵襲的陽圧換気療法
 12.痙縮治療
第4章 教 育
 1.実習生指導マニュアル
 2.症例報告
第5章 社会生活
 1.脊髄損傷者に役だつ制度と法律
 2.症 例
  -1- 在宅単身生活(いずれもC4頸髄損傷の3症例)
  -2- 自宅復帰,復学,進学について
  -3- 訴訟について(前項C5頸髄損傷の症例)
あとがき
索 引