
- A5判・1280頁・2色刷
- ISBN 978-4-8306-4374-3
- 2011年12月発行
本書第1版からの内容を見直し,全体として作業療法の新しい流れを大きく取り込んだ大改訂となった.新規に作った項目,内容を一新した項目など約50項目に及び,より一層の充実を図っている.
具体的には,ICF(国際生活機能分類)についてや,ICD-10にも触れた.就労・就業支援,肝疾患,発達障害(自閉症,ADHD,アスペルガー,学習障害など),感覚統合療法,TEACCHプログラム,ソーシャルスキル・トレーニング,ペアレントレーニング・ソーシャルストーリー,認知行動療法など,大幅に加筆されている.
1.作業療法とは
作業療法とは
健康・疾病・障害と作業療法
作業療法の倫理
作業療法の管理と運営
2.作業療法の評価
1「評価」とは
2 身体機能的側面の評価法
●運動感覚障害の検査
●上肢機能障害の検査
●体幹機能障害の検査
●下肢機能障害の検査
3 精神機能的側面の評価法
●評価技法としての観察と面接
●自己概念・対人関係の評価
●集団作業療法の評価
●認知機能障害と社会的問題解決能力の評価
●感情・性格の評価
●コミュニケーション
●知能の評価
4 発達的側面の評価法
●発達的側面の評価法
●特に、広汎性発達障害(自閉症,アスペルガー障害など)に関する評価法
5 作業及び作業遂行の評価
6 日常生活活動(日常生活動作)の検査
7 職業・作業能力障害の検査
●身体障害
●精神障害
8 社会生活適応技能障害の検査
●身体障害
●精神障害
9 QOLの評価
3.作業療法基礎学
1 作業療法の理論
2 作業療法で行う基本技術
●アクティビティの種類
●手工芸とその治療的使用
●作業分析
●治療道具としての自己の利用
●集団作業療法
●代償学
●ハンドスプリント
●就労・就業支援
3 疾病に伴う基本的障害の原因、治療の原理、OTへの適用
●関節可動域
●筋力増強
●デコンディショニング(安静による呼吸循環器系機能の低下)
●廃用症候群-特に骨・関節について-
●筋緊張異常発生の原理
●不随意運動発生の原理
●薬物療法―心身障害、神経精神障害に対しよく用いる薬
●薬物療法―内科,整形外科,リハ医学でよく使う薬
●意識障害と作業療法
●情動・意志の障害
●知覚・注意の障害の発生の原理
●知的機能障害-認知機能疾患を中心に-
●認知症-原因・病態と評価-
●コミュニケーション障害の原因
●摂食機能障害
●生活習慣病-糖尿病とメタボリック・シンドローム
●整形外科疾患の画像
●脳疾患の画像
4.疾患・障害別作業療法技術
1 身体障害
●脳血管障害
●失調症
●脊髄損傷
●関節リウマチ(RA)
●末梢神経損傷
●ハンドセラピィ
●切断
●頭部外傷
●パーキンソン病
●難病
・多発性硬化症
・筋萎縮性側索硬化症
・ギランバレー症候群
・肝疾患のケア
2 発達期の作業療法
●脳性麻痺
●筋ジストロフィー
●重症心身障害児
●知的発達障害児
●発達障害ー自閉症、ADHD、アスペルガー、学習障害などー
●発達障害に対する作業療法の実際
・感覚統合療法
・TEACCH PROGRAM
・ソーシャルスキル・トレーニング
・ペアレントトレーニング、ソーシャルストーリー、認知行動療法
3 精神障害
●精神障害の分類
●症状性を含む器質性精神障害(FO)ー病態,診断,治療ー
●精神作用物質使用による精神及び行動の障害(F1)-病態,診断,治療-
●症状性精神障害に対する作業療法の実際
●てんかんに対する作業療法の実際
●アルコール依存症に対する作業療法の実際
●統合失調症(F2)-病態,診断,治療-
●統合失調症の作業療法の実際
●気分(感情)障害(F3)-病態,診断,治療-
●気分障害に対する作業療法の実際
●神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害(F4)-病態,診断,治療-
●神経症性障害に対する作業療法の実際
●解離性障害に対する作業療法の実際
●生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群(F5)
●摂食障害に対する作業療法の実際
●睡眠障害に対する作業療法の実際
●成人のパーソナリティおよび行動の障害(F6)ー病態と治療ー
●人格障害に対する作業療法の実際
●精神遅滞(知的障害)(F7)と心理的発達の障害(F8)ー障害のとらえかた,臨床的特徴,リスク管理のポイントー
●心理的発達の障害に対する作業療法の実際
●小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害(F9)-障害のとらえかた・臨床的特徴・リスク管理のポイント
●小児期および青年期に通常発症する障害に対する作業療法の実際
4 高齢期障害
●高齢期障害の作業療法
●カナダの認知症に対する作業療法
●日本の認知症に対する作業療法
5 慢性呼吸障害
●慢性呼吸障害-病態とリスク管理―(最近の動向)
●呼吸器疾患の作業療法
6 心疾患・循環器の障害
●心疾患の病態とリスク管理(最近の動向)
●心疾患の作業療法
7 認知・行為の障害
8 がんの作業慮法
●がんに対する作業療法
●終末期の作業療法
5.在宅ケアの実際
1 在宅ケアの制度と対応するシステム概論
2 ケアマネジメントの基礎
3 住環境の整備(住宅改造)
4 特定疾患=16疾患
5 精神科の実践
6 在宅生活における援助
7 在宅生活における援助(通所リハビリの実際:地方都市型)
8 介護老人保健施設における作業療法ー介護老人保健施設における地域生活支援のあり方ー
9 高齢者介護予防
6.法制度と作業療法
1 クリニカルパス
2 リハビリテーションにおける医療・福祉・保険制度の実際
3 精神保健
4 診療報酬・介護報酬と作業療法
5 精神科作業療法―最近の流れ、試み
6 地方自治体職員としての役割機能と必要な知識・技術
資料編
索引