
「糖尿病と妊娠の医学」の詳細情報です.
わが国の糖尿病妊婦診療の第一人者が,自身の半生を振り返りつつまとめた後生への遺産!
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B5判・144頁・2色刷
2008年11月28日発行 |
- 定価 4,200円(本体 4,000円)
ISBN978-4-8306-1378-4
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この本の内容
日本における糖尿病妊婦診療の第一人者である著者が,自身の半生を振り返りつつ,世界と日本における糖尿病と妊娠の医学の歩みをまとめた書.糖尿病があっても安全な妊娠・出産ができるように,死産や,生まれる子に奇形や障害が起こらないように,糖尿病と妊娠の医学を日本に確立し,発展させてきた著者の臨床と研究の集大成であり,未だ残された課題の解決への道を展望し,後進に希望を託した,いわば後生への遺産ともいえる1冊.
☆図版・トレース53点,表組41点,写真 5点
【本書推薦文】----------------------------------------------------------------
推薦の言葉「糖尿病と妊娠の医学」出版を祝して
この度,東京女子医科大学名誉教授大森安恵先生が,「糖尿病と妊娠の医学―糖尿病妊婦治療の歴史と展望―」と題する著書をご執筆されました.大森先生が,東京女子医科大学を退任された後も,日々休むことなく糖尿病の診療に邁進し,医療の最前線で,日常の診療を通じて後進の指導にあたっていらっしゃるお姿を拝見しているだけに,ご多忙の中に時間を作られ,このような著書をほとんどお一人で執筆されましたことに,心から敬意を表します.
糖尿病と妊娠について関心をもつ医師,研究者,コメディカルスタッフにとって,大森先生が,我が国における糖尿病と妊娠に関する臨床と研究のパイオニアであり,我が国にこの分野の学問を確立した偉大な先駆者であることを知らない人はいないと思います.その上,今もなお強力なリーダーとして先頭を走っていらっしゃることは,本当に驚嘆すべきことだと思います.
先生がこれまで多くの学術誌に発表されたご論文や著書を読み,さらには先生が多くの学会や研究会で発表されたご講演をお聞きすることができた私たちにとりましても,このような形で先生のライフワークを一貫して読み通すことができる著書が上梓されることは,本当にありがたく,嬉しい限りであります.
本書には,先生が40年間奉職された母校の教室での臨床データが随所に散りばめられているのはもちろんですが,世界や日本における糖尿病と妊娠に関する臨床と研究の歴史がまとめられている点においても,たいへん貴重なものであることは間違いありません.本書は,糖尿病と妊娠の分野に関心をもつすべての人々にとって,待望の書であり,必読の書であります.
本年6月,大森先生は米国サンタバーバラにあります糖尿病の研究所として有名なSansum Diabetes Research Instituteから,Sansum科学賞を授与されました.R. Levin, P. Lacy, J. R. Gavin, J. Hoet, P. H. Forshamという偉大な糖尿病学者が連なる歴代の受賞者に続き,日本人初,女性初の受賞者となられました.受賞理由のひとつが,日本における糖尿病と妊娠の分野を確立したことであります.
本書が,このような素晴らしい年に刊行されることに改めて慶びを述べさせていただくとともに,多くの方々にお読みいただけることを心から願っております.
平成20年11月吉日
東京女子医科大学糖尿病センター センター長
岩本安彦
主要目次
序章 生と死と
・悲しい思い出
第1章 糖尿病と妊娠の歴史
1.世界における歴史
(1)はじめに
(2)欧米における糖尿病と妊娠の歴史
(3)コペンハーゲン大学の貢献
2.日本における歴史
(1)はじめに
(2)我が国における「糖尿病と妊娠」の夜明け
(3)我が国における糖尿病と妊娠分野の確立
(4)我が国における糖尿病と妊娠の臨床分野の発展
(5)糖尿病と妊娠における全国実態調査
3.糖尿病と妊娠に関する研究の歴史
(1)糖尿病母体から生まれた児の剖検所見
(2)Priscilla White女史とJrgen Pedersen教授の偉業
(3)Accelerated starvationその他
(4)Diabetes Pregnancy Study Group(DPSG)について
第2章 糖尿病と妊娠に関する学会,研究会
1.日本における「糖尿病と妊娠に関する研究会」
2.日本糖尿病・妊娠学会への発展
3.ヨーロッパ糖尿病学会の分科会としてのDPSG
4.国際糖尿病妊娠研究会 International Association of Diabetes Pregnancy Study
Group(IADPSG)
5.妊娠糖尿病に関する国際ワークショップ-カンファランス(International Workshop-
Conference on Gestational Diabetes)
第3章 糖尿病と妊娠の関わり合い
1.母体・胎児間の栄養とホルモンの交流
2.糖尿病と妊娠の相互作用
3.妊娠はdiabetogenicである
第4章 糖尿病合併妊娠の病態
1.妊娠による母体の変化
(1)インスリン
(2)脂質
(3)胎盤産生ホルモン
(4)インスリン需要量の変化
(5)妊娠における1,5AGとGlycated albumin(グリコアルブミン)
2.糖代謝異常合併妊娠とサイトカイン
(1)サイトカインとは
(2)妊娠とインスリン抵抗性
(3)TNF-α
(4)レプチン
(5)アディポネクチン
(6)レジスチン
(7)ビスファチン
3.妊娠に伴う内分泌環境の変化とその影響
(1)胎盤由来のホルモンとサイトカイン
(2)その他の胎盤由来因子
(3)甲状腺ホルモン
(4)副腎ホルモン
(5)下垂体ホルモンと関連ホルモン
(6)消化管ホルモン
第5章 妊娠糖尿病
1.妊娠糖尿病とは(定義と診断基準)
2.妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠の違い
3.妊娠糖尿病の疫学
4.妊娠糖尿病の治療
5.妊娠糖尿病のスクリーニングと予後
第6章 糖尿病妊婦の分類
1.はじめに
2.Whiteの分類
3.Pedersenの分類を用いた糖尿病妊婦の分類
4.2つの簡潔な分類
5.WHO(World Health Organization)の分類
6.アメリカ糖尿病学会の糖尿病妊婦の分類
7.日本糖尿病学会におけるGDMの定義と診断基準
第7章 糖尿病妊婦の臨床─一般的基礎知識として─
1.1型糖尿病妊婦と2型糖尿病妊婦の違い
2.計画妊娠について
(1)計画妊娠の目的と対策
(2)計画妊娠の実際
第8章 糖尿病妊婦の治療─合併症をもたない糖尿病妊婦の場合─
1.糖尿病妊婦治療の問題点
2.糖尿病妊婦治療の目標は血糖正常化
3.糖尿病妊婦治療の流れ
4.糖尿病妊婦治療の実際
(1)妊娠前管理
(2)妊娠中の治療
5.糖尿病妊婦の産科的治療,出産時の治療
第9章 糖尿病合併症をもつ人の妊娠
1.肥満者の妊娠
2.網膜症をもつ人の妊娠
(1)糖尿病網膜症と妊娠の関係
(2)妊娠中の網膜症の変化
(3)妊娠中の網膜症の治療
(4)光凝固療法,硝子体摘出術の効用
3.糖尿病腎症をもつ人の妊娠
(1)糖尿病腎症をもつ妊娠の頻度
(2)糖尿病腎症と妊娠の相互関係
(3)糖尿病腎症をもつ母体から生まれた児と分娩を終了した母体の予後(自験例より)
(4)糖尿病腎症をもつ症例の妊娠許可条件
(5)糖尿病腎症合併妊婦の治療
(6)腎移植後の妊娠(White Class T)
4.高血圧と心血管障害をもつ人の妊婦
第10章 糖尿病母体から生まれた児の特徴,合併症,予後
1.糖尿病母体から生まれた児の特徴
2.糖尿病母体から生まれた新生児の合併症
3.糖尿病母体から生まれた児の予後
4.残されている問題と今後の展望
第11章 妊娠を経過した糖尿病婦人の予後
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