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産科教科書のロングセラーが11年ぶりの改訂!

最新産科学 異常編第23版

カバー写真
  • 著:荒木 勤(日本医科大学名誉教授)
  •  鈴木俊治(日本医科大学教授)
  • B5判・528頁・2色刷(一部4色刷)
  • ISBN 978-4-8306-3127-6
  • 2023年12月22日発行
定価 8,250 円 (本体 7,500円 + 税10%)
あり
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内容

序文

主要目次

『正常編』と並び,70年以上にわたって大きな信頼を得ている産科教科書の大定番.異常妊娠,合併症妊娠,異常分娩,産褥異常,産褥合併症について最新の知見を幅広く取り入れた.また,近年とくに問題となっている周産期メンタルヘルスケアについても多職種連携を意識した改訂を行い,妊娠・出産に関わるすべての職種に役立つ内容を目指した.31頁にわたる豊富なカラー口絵と,定義・用語の解説も詳細に記載した必携の1冊.
序 文

 最新産科学は,「正常編」と「異常編」からなる.産科医学教育の指南書として,この世に産声をあげたのは1949年であった.著者の恩師真柄正直教授が,台湾帝国大学より日本医科大学の主任教授に赴任されたときに始まる.第二次世界大戦後の産科学の変遷は日進月歩のスピード感をもって変わってきた.それぞれの時代における産科学の確からしさが要求され,産科学の内容も必然的に改訂をする必要に迫られた.それ故に最新産科学第23版の上梓をみるに至った.
 産科学に興味をもち,さらに学問を究めたいと思う産科研究者,専門医,実地医家,医学部や看護学校の学生諸兄姉などの要望を著者はいつも肌で感じてきた.そこで本書の伝統を守り,さらに新しい知見を加えながら第23版を上梓するに至った.
 ここで本書が続く限り,古い知見は捨て新しい産科学の内容を不断に盛り込むことに気を配った.とはいえ,本書における歴史と伝統は守り続けることにした.
 これぞ最新産科学の最新たる所以である.妊娠,出産そして産褥の経過は健康的生涯現象ともいえる.本書において妊娠に対する正常現象を深く学んでこそ,次に来る産科学の異常現象がマスターできる.
 いつの時代においても昨日(きのう)は今日(きょう)の昔となる.産科学は時代とともに変遷していく.日々の変遷する産科学の習得には本書を活用することによってその価値感がみえてくる.
 産科学の膨大でしかも斬新的な内容を盛り込むため,新進気鋭の日本医科大学産婦人科学教室,鈴木俊治主任教授に協力してもらった.
 また,新生児領域に関する知見の改訂は,いつものように日本医科大学小児科学教室の島義雄教授に協力を依頼した.
 霖雨に打たれ舗道に散りゆく色とりどりの落葉に初冬の足音を感じます.自然界の移りゆく変化に遅れないように,産科学の新知見を盛り込んでいきたいと願っております.そして本書が多くの読者に愛されるため,最新たる所以をいつも忘れず心に刻んでいきたいと思っています.また本書の改訂に尽力下さった文光堂の浅井麻紀社長に心より感謝申し上げる.

 晩秋から冬に咲く宿根草エキノプスプラチナムブルーを眺めながら……
 荒木 勤
Ⅰ.異常妊娠
 1.妊娠悪阻
 2.流 産
 3.不育症
 4.早 産
 5.子宮内胎児死亡
 6.異所性妊娠(旧名:子宮外妊娠)
 7.絨毛性疾患
 8.妊娠高血圧症候群
 9.常位胎盤早期剝離
 10.前置胎盤
 11.癒着胎盤・胎盤残留
 12.羊水の異常
 13.多胎妊娠
 14.血液型不適合妊娠
 15.母児間輸血症候群
 16.胎児の発育異常・形態異常
 17.過期妊娠

Ⅱ.合併症妊娠
 18.婦人科疾患
 19.心・血管疾患
 20.深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症
 21.血液疾患
 22.泌尿器系疾患
 23.肝・胆道疾患
 24.呼吸器疾患
 25.代謝・内分泌疾患
 26.自己免疫疾患
 27.感染症
 28.外科疾患
 29.精神疾患(障害)
 30.皮膚疾患

Ⅲ.産科の危機管理
 31.放射能汚染と妊婦管理
 32.産科危機的出血での妊産婦管理

Ⅳ.異常分娩
 33.娩出力の異常
 34.分娩誘導
 35.産道の異常
 36.胎児およびその付属物による分娩の異常
 37.分娩時母体損傷
 38.子宮内反
 39.分娩第3期出血(後産期出血)
 40.産科ショック
 41.救急処置
 42.産科手術

Ⅴ.異常産褥
 43.子宮復古不全
 44.後期分娩後異常出血
 45.産褥熱
 46.産褥血栓塞栓症
 47.尿路系疾患
 48.乳房および乳腺の疾患
 49.産褥精神障害
 50.合併症妊娠の産褥管理

Ⅵ.異常新生児
 51.新生児仮死
 52.新生児疾患
 53.先天異常
 54.ハイリスク新生児

Ⅶ.母子保健
 55.母子保健統計
 56.遺伝相談
 57.臨床実習・臨床試験の準備

索引